「昔はもっとこうだった」子育て前の自分と、今の自分を比べてしまうときに大切なこと。

「昔はもっとこうだった」子育て前の自分と、今の自分を比べてしまうときに大切なこと。
ふと鏡に映った自分の姿。そこには自由でおしゃれだったかつての自分ではなく、時間に追われ少し疲れた「親」としての自分がいる。そんなとき「昔はもっとこうだったのに」と失われた時間にため息をついてしまうことはありませんか。その気持ちはあなたが今の毎日を真剣に生きている証拠。今回は過去の自分と今の自分を、優しく見つめ直すお話です。
目次

1. それは「喪失」ではなく「変化」

私たちは子育てを通してたくさんのものを手放します。

自由な時間やキャリア、趣味そしてときには睡眠も。 それを「失った」と考えると心はどんどん寂しくなっていきます。

でも見方を変えてみませんか。

それは「喪失」ではなくあなたが親という新しいステージに進んだ「変化」なのです。 今のあなたには、昔のあなたにはなかった強さと優しさが備わっているはずです。 子どものささいな成長に心の底から感動できる豊かさ。

自分のことよりも誰かのことを大切に思える無償の愛。あなたは何も失っていません。

2. 失ったものではなく得たものを数えてみる

もし過去を振り返りたくなったら、失ったものではなく新しく得たものを一つひとつ数えてみましょう。

我が子の屈託のない笑顔。 小さな手でぎゅっと握り返してくるぬくもり。 「ママ大好き」とささやかれる魔法の言葉。

それらはすべて子育てをする前のあなたには、決して知ることのできなかったかけがえのない宝物です。 私たちは自由という小さな水たまりを手放して、その代わりに愛情という名の大きな海を手に入れたのかもしれません。

3. 過去の自分はあなたの“ライバル”ではない

過去の自分と今の自分を同じ土俵で比べるのはとてもフェアな戦いではありません。

昔のあなたは十分な睡眠と自由な時間というハンデをもらっていました。 今のあなたはその両方を手放して毎日戦っているのです。

過去の自分はあなたのライバルではありません。 今の頑張っているあなたを一番応援してくれている味方のはずです。

「あの頃の私にはできなかったことを、あなたは今やっているんだね」と、きっと微笑んでくれています。

4. 小さな「自分らしさ」を取り戻す時間

「親」という役割に一生懸命になるあまり、自分自身を見失ってしまうこともあります。 そんなときは意識してほんの5分でもいい。昔のあなたが好きだったものを取り戻す時間を作ってみましょう。

好きだった音楽を聴きながら洗い物をする。 子どもが寝たあとに好きだった本を数ページだけ読む。

そのささやかな時間が「親」であるあなたを「私」という一人の人間にそっと引き戻してくれます。 その心の充電がまた明日への活力になるのです。

5. 子どもが、新しい「あなた」を、教えてくれる

子育ては自分を失うだけの時間ではありません。むしろ知らなかった新しい自分に出会うための壮大な旅です。

子どもを通して私たちは自分の中にこんなにも深い愛情があったこと、こんなにも強くなれる自分がいたこと、そしてこんなにも小さなことに幸せを感じられる豊かな心が眠っていたことを知るのです。

その新しい自分は子どもがあなたにプレゼントしてくれた最高の贈り物です。

まとめ

「昔はもっとこうだった」 そう過去を懐かしむ日があってもいい。 でも忘れないでください。 過去のあなたも今のあなたも地続きの同じあなたです。

たくさんのものを手放し、そして、それ以上にたくさんの宝物を手に入れた。 今のあなたは昔のあなたよりずっと強く優しくそして美しい。 どうかそんな今の自分のことを心から誇りに思ってあげてください。

ライター / 監修:でん吉(保育士)

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執筆者

保育士 でん吉

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