怒らなくて大正解!子どもの「乱暴な言葉」がスッと落ち着く、保育士の"たった一言"の返し方

怒らなくて大正解!子どもの「乱暴な言葉」がスッと落ち着く、保育士の"たった一言"の返し方
「お前ぶったおしてやる!」「バカ!」 突然お子さんが今まで使わなかった乱暴な言葉を覚えてくると、保護者の方はとても心配になりますよね。 「どこで覚えてきたの?」「育て方が悪かった?」 でも私たち保育士は、その言葉を聞いたとき、もちろん注意はしますが、同時に「ああこの子も社会にもまれ始めたんだな」と、成長の一側面として捉えています。
目次

1. なぜその言葉を使うのか。模倣と好奇心

子どもは特に3歳を過ぎる頃から、お友だちとの関わりが爆発的に増えます。 その中で年上の子の、少し刺激的な言葉や、アニメのヒーローが使うかっこいいと思われる言葉をそのまま吸収します。

多くの場合、その言葉の本当の「重み」や「人を傷つける力」を理解して使っているわけではありません。 それは新しい道具を手に入れた子どもが、それを振り回してみるような純粋な「模倣」と「好奇心」なのです。

私たち保育士はまずその発達の背景を理解します。

2. 言葉の力を実験している子どもたち

子どもは賢い実験家でもあります。 「バカ」という言葉を使ったとき、相手がどんな顔をするか。

大人がどんなに慌てるか。実はその「反応」をじっと見ています。言葉が持つ「力」を試しているのです。 特に自分の気持ちがうまく言葉にできないとき。

例えば悔しい、悲しいという感情を持て余したとき、一番手っ取り早く強い「力」を持つ乱暴な言葉に頼ります。 更にそれがうまく使えないと暴力になってしまうこともあるでしょう。

それは言葉の引き出しがまだ少ない子どもにとって、自然な発達のプロセスでもあります。

3. 保育士が現場でする関わり方

もし園で子どもが乱暴な言葉を使ったら。 私たち保育士は、その言葉そのものを激しく叱責することはしません。

まずは冷静に「その言葉を言われると先生はとても悲しいな」と、I(アイ)メッセージで伝えます。 そしてその子の「行動」の裏にある「気持ち」を探ります。

「今すごく怒っているんだね」「悔しい気持ちになったんだね」 その感情を受け止めた上で「でもその言葉の代わりに『やめて』って言ってみようか」と、別の選択肢を渡してあげるのです。

4. 家庭という安全基地での違い

よく保護者の方から「園では言わないのに家でだけひどいんです」と相談されます。 それはお子さんが「家」を一番安心できる「安全基地」だと理解している、素晴らしい証拠です。

子どもは外では一生懸命社会性を頑張って、いい子でいようとします。 そのストレスや溜まったエネルギーを、一番安心できる家庭で発散させているのです。

乱暴な言葉は親への「信頼」の裏返し。 「こんな言葉を使ってもママは僕を嫌いにならないよね?」という愛情の確認作業といっても過言ではないと考えています。

5. 言葉の世界を豊かにする、親の役割

この問題を解決する一番の方法は、子どもの言葉の世界を豊かにしてあげることです。 乱暴な言葉しか知らないからそれを使ってしまう。

だからこそご家庭でたくさんの豊かな言葉のシャワーを浴びせてあげてほしいのです。 絵本の読み聞かせはもちろん、親自身が丁寧な言葉遣いを心がける。

「嬉しいね」「悲しかったね」「ありがとう」「ごめんね」 そうした感情を表す美しい言葉をたくさん知れば、子どもは自然とそちらを選ぶようになります。

保育園でもそのお手伝いをしていきます。

まとめ

乱暴な言葉を覚えてきたこと。 それはお子さんが家庭という守られた世界から一歩外に出て、小さな「社会」の荒波にもまれ始めたたくましい証拠です。

その言葉をただ封じ込めるのではなく「なぜそれを使うのか」という心に寄り添うこと。 そしてもっと素敵な言葉の道具を渡してあげること。

その丁寧な関わりがお子さんのコミュニケーション能力を、本物へと育てていきます。

ライター / 監修:でん吉(保育士)

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執筆者

保育士 でん吉

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