こんにちは!3人育児に奮闘中のママライター、タキザワです。
育児にはあらゆる悩みが付きものですが、その1つが保育園・幼稚園問題!
共働きの家庭であれば保育園、自宅で保育ができる家庭であれば幼稚園に子どもを入園させるというのが一般的ですが、そもそも保育園と幼稚園って具体的にどう違うのでしょうか?
入園できる年齢だけではなく、費用や保育時間、保育内容などさまざまな違いがある保育園と幼稚園。
わが家は3人きょうだいを育てる中で、保育園、幼稚園ともに関わりがありました。そんな体験者目線を通して、保育園と幼稚園の違いを徹底解説していきます!
わが家は3人きょうだいですが、現在長男と長女は私立幼稚園(幼保連携型の認定こども園)、次女は認可外の保育園に通っています。
今でも幼稚園と保育園両方に関わりがあるわが家ですが、一番その違いに衝撃を受けたのは長男が幼稚園に転園したときです。
長男が生まれたとき筆者はフルタイムで働いていたので、長男を生後11ヶ月から認可保育園に預けていました。2歳までその保育園に在籍していたのですが、夫が転勤になったため筆者は退職し、長男は自宅保育を経て、3歳になった年の2学期から私立幼稚園の年少クラスに入園しました。
保育園では送り迎えのときに担任の先生と話したり、連絡帳に家庭や園での様子を書いて子どもについての情報を先生とこまめに共有していました。
しかし長男が入った幼稚園では連絡帳は連絡事項だけを書くシンプルなもので、お迎えの時も特になにもなければ挨拶だけといった感じだったので、保育園よりもあっさりとした対応にちょっとびっくりした記憶があります(もちろん子どものことはちゃんと見ていてくださいましたし、個別に相談すれば真摯に対応いただけました)。
一方で長男が幼稚園に入園するまでは、「保育園=生活習慣が身につく」「幼稚園=教育に力を入れている」というイメージがありましたが、実際に両方に通ってみると、幼稚園でプールや体操、英語の時間があるのと同じように、保育園でも年少クラス以上になると教育的な活動が積極的に盛り込まれており、保育内容はあまり差がないように感じました。
ここまでは筆者が実際に体験して感じた違いですが、具体的に保育園と幼稚園はどう違うのかを見ていきましょう。
まず、保育園と幼稚園は行政における管轄が違います。
保育園は養護及び教育を一体的に行うことを目的とした児童福祉施設であり、児童福祉法に基づいて「厚生労働省」が管轄しています。 対して幼稚園は教育を目的とした施設であり、学校教育法に基づいて「文部科学省」が管轄しています。
筆者もそうだったように、今でも幼稚園=教育、保育園=保育(養護)という認識を持った人は多いです。 しかしじつは2018年の保育所保育指針の改正により、保育園を「幼児教育を行う施設」と位置づけたため、保育内容にあまり違いがなくなりました。
また幼稚園教育要領も同時に改正され、幼稚園・保育園・認定こども園の共通項目として「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」が策定され、3つの施設の目指すべき目標が同じものになったのです。
この省を超えての同時改正は、幼児教育を重要視する世界的な流れから実現しました。
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「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」とは?"目に見えない力"がより大切な社会を生き抜くために
保育園と幼稚園のもっとも大きな違いといえば、保育の対象となる子どもの年齢です。
保育園は親が仕事や病気などで、日中家庭で保育ができない環境にある0歳から未就学児を対象としますが、幼稚園は家庭の状況に関係なく、3歳から未就学のすべての子どもが対象となります。
保育園、幼稚園はそれぞれいくつかの種類に分けられます。詳しく見ていきましょう。
保育園は大きく分けて、国が定めた設置基準をクリアし、都道府県知事に認可されている「認可保育所」と、施設の広さや設備などに関して国が定めた基準をクリアしていないため、認可を受けていない「認可外保育施設」があります。
認可外保育施設について「認可を受けていない」というとネガティブに捉えられるかもしれませんが、保護者のニーズに柔軟に応えていたり、特色のある保育を提供したりしている施設も多くあります。
実際に筆者の次女は認可外保育施設に通っていますが、ネイティブの先生の英語のレッスンがあったり、外部から体操やダンスの講師を呼んでいたりとバラエティーに富んだ活動を行っており、次女も楽しく通っていますよ♪
幼稚園は大きく分けて、都道府県が認可した「公立幼稚園」と、学校法人や社会福祉法人が運営する「私立幼稚園」があります。
私立の幼稚園は独自の教育やカリキュラムを行っていることが多く、保育時間が終わった後にスイミングや英語など、習い事をオプションで行っている園もあります。
筆者の長男は年中に上がるタイミングで現在の私立幼稚園に転園しましたが、街中にあった前の幼稚園と比べて現在の幼稚園は敷地が広く、屋内プールやフィールドアスレチックなど施設が充実しています。
課外活動などのカリキュラムも全然違うので、同じ幼稚園でもこんなに違うんだなと最初は驚きました。
保育園と幼稚園では、保育にかかる費用も違います。
自治体が入園可否を決める認可保育園などは、世帯収入や子どもの年齢に応じて保育料が変わります。2015年の厚生労働省の調査によれば、自治体から補助金が出ている認可保育園などでは、平均で月約2万円ほどとなっています。
施設や年齢によって料金が異なる認可外の保育園では平均月約3~5万円ほどで、認可保育園などよりもかなり費用がかさみます。
ただ認可外の保育園でも保育料が安価になる場合もあります。筆者の次女が通う認可外保育園は内閣府の補助を受けており、保育料が平均の約半分ほどで済んでいます。
認可外の保育園に興味がある場合は、そんな制度についてもチェックしてみてもいいかもしれません。
幼稚園は世帯収入に関係なく、一律で保育料が決まっています。
しかし公立幼稚園で平均月約1.3万円、私立幼稚園で平均月約2.5万円と、公立と私立で倍以上の開きがあります。
ちなみに幼稚園では月々の保育料以外に入園料がかかります。こちらも公立では約1~2万円、私立では約3~10万円ほどかかり、金額に差があります。
なにかとお金がかかる私立幼稚園ですが、その分オプションのサービスは充実していることも。実際に筆者の子どもたちは私立幼稚園に通っていますが、費用はかかっても充実した施設設備とバラエティー豊かなカリキュラムでいろんな体験ができるので、費用対効果は十分だと感じています。
参考:平成 27 年 地域児童福祉事業等調査結果の概況令和3年度子供の学習費調査の結果について
ここまで読んで「保育園・幼稚園って結構お金がかかるな…」と感じたママ・パパもいるかもしれません。
そんなママ・パパへの朗報が「幼児教育の無償化」です。
「幼児教育の無償化」とは、消費税の増税を資金源として2019年10月1日よりスタートした制度で、0~2歳までは住民税非課税の世帯、3~5歳は原則として全世帯が対象となり、月々の保育料が無償化されます。
しかし「無償化」といえど園にかかる費用がすべて無償になるわけではありません。
無償となるのは幼稚園・保育園の「利用料」のみで、入園料や通園送迎費・食材料費・行事費などは対象外です。
筆者の長男は年長で無償化の対象ですが、週5給食、園バス利用(朝のみ)でかかる費用は月約2万円ほどです。
ただ長男が通う幼稚園は屋内プールなどの施設維持費が高いので、もっと安価な私立幼稚園もあると思います(以前通っていた私立幼稚園は月1万円かかりませんでした)。
無償化がなかったらと思うと正直ぞっとします…。子育て家庭にとって本当にありがたい制度ですよね。
家計にとって大きな助けとなる「幼児教育の無償化」ですが、利用している施設や自治体から「保育の必要性の認定」を受けているかどうかによって、制度の対象、また無償となる金額も変わってきます。不安な人は自治体に確認してみてください。
保育時間も、保育園と幼稚園の大きな違いと言えるでしょう。
保育園の保育時間は原則で標準8時間以上。働くママ・パパのために長く設定されており、朝7時半から午後5~6時ごろまで預けられる園が多いです。必要であれば、延長保育を申請することで午後7~8時ごろまで預けることができます。
認可保育園の場合、ママ・パパの就労時間によって預かり時間が異なります。
フルタイム勤務なら「保育標準時間」認定で最長11時間、パート勤務なら「保育短時間認定」で最長「8時間」となります。
一方で認可外保育園には預かり時間の規定がなく、園によって異なります。
認可保育園より延長時間が長く取れたり、夜間保育をしていたりと保育時間の幅が広いことが特徴です。
幼稚園では保育時間は原則で標準4時間以上。保育園に比べると大分短いですよね。大体朝8時半~9時ごろから午後2時までとしている園が多いようです。
とはいえ共働きの家庭に対応するため、「預かり保育」と呼ばれる延長保育を行う園も増えてきました。
わが家も預かり保育を活用しており、かなり助かっています!
保育や教育内容の違いを見ていきましょう。
保育園は「保育所保育指針」で「養護」の項目があるように、教育だけでなく食事の作法やトイレトレーニング、着替えなど生活習慣の習得も含めて保育が行われます。
「保育」の色が強い保育園ですが、前述のように「幼児教育を行う施設」として定められたことから、3歳児以降は就学に向けた教育が行われます。
筆者の長男が通っていた認可保育園も、年少以上になると英語や音楽、ワーク学習の時間などが設けられていました。
幼稚園は「義務教育及びその後の基礎を養うもの」として、集団生活を通して協調性や日常生活のルールを学び、生活面・学習面において小学校以降の義務教育の基盤となるようカリキュラムが準備されています。
独自の教材を使って数や文字・言語を学んだり、音楽や絵画など芸術分野の教育を受けられたりとその内容は多種多様。
特に私立幼稚園では、運動に力を入れていたり、宗教の考えを取り入れた指導をしたりと運営している法人の特色が出やすい部分でもあります。
アプローチは園ごとにそれぞれ異なりますが、保育園/幼稚園による区別はなく、原則として前述の「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を指標として小学校生活に向けた基盤を作り上げていきます。
保護者にかかる負担というと費用や保育時間のことに目が向きがちですが、意外と見落としがちなのが、行事や持ち物などの「園との関わり」の部分です。
保育園ではママ・パパが働いている家庭がほとんどなので、行事が土日に開催されたり、園の持ち物は市販品でよかったり、もしくは指定品を園で用意してくれていたりと、忙しいママ・パパでも対応しやすい仕組みになっています。
幼稚園は親の就労形態に関わらず、行事が平日に行われたり、持ち物の一部は手作りが推奨されたりと、共働き家庭にとっては負担に感じることがあるかもしれません。
保護者会も保育園より幼稚園の方が活動が活発かもしれませんね。
わが家の子どもたちが通う幼稚園も基本的に行事は平日。またモンテッソーリ教育を取り入れており、使用する教具は親が手作りします。
子どものためとは思いつつも、正直「しんどいな…」と思ってしまうことも…。
子どもを預けられる施設には保育園・幼稚園のほかに、「認定こども園」という施設があります。
認定こども園は内閣府が管轄する、保育園・幼稚園両方の機能を持った施設です。
親の就労形態に関わらず、0歳から就学前までのすべての子どもが入園対象となります。つまり両親のどちらかが働いていなくても保育園のように子どもを夕方まで預けられますし、在園中に親の雇用形態に変わってもそのまま通い続けることができるんです。
また親がフルタイム勤務でも、幼稚園のような教育が充実した環境に子どもを預けられるのもメリット。通常保育後に園で習い事ができる園もあります。
認定こども園には下記の4つのタイプがあります。
保育園・幼稚園両方のメリットがあるように見える認定こども園ですが、実際には行事が平日だったり、親が参加する制度が多かったりと共働き家庭にとって負担が大きい可能性も…。 わが家の子どもたちが通う園は「幼保連携型認定こども園」ですが、やはり元々が幼稚園だったからか幼稚園の色が濃い印象を受けます。
入園を検討する場合は、保護者が参加する行事の頻度や持ち物などについてもチェックしておくといいかもしれません!
祖父母世代には未だに「保育園はただ生活の面倒を見ているだけ」というイメージがあるかもしれませんが、幼稚園と遜色ない学習カリキュラムを取り入れる保育園も増えていることから、「保育園に通わせていると、幼稚園の子に比べて学力に差が出る」と感じているママは少ないようです。
むしろ幼児期は「勉強よりも、生活習慣をきちんと身につけてのびのび過ごしてほしい」と考えているママも多いよう。
実際に筆者も小学生の子どもがいる先輩ママに聞いたことがありますが、「保育園出身の子と幼稚園の出身の子は、入学当初はできることに差があっても1年生の終わりごろには同じくらいになる」という意見が大半でした。
保育園・幼稚園の目指すべき姿が共通のものとなった2018年以降、教育内容に関して大きな違いはなくなった結果、各園の個性がより注目されるようになってきました。
これからは保育園と幼稚園、「どちらが上」「どちらが優れている」ということではなく、ママ・パパの就労状況や家庭の方針、また子どもとの相性が園選びの重要なポイントとなるでしょう。
わが家の子どもたちが通っている幼稚園は、家から車で20〜30分と少し遠く、園バスを利用しています。
じつは徒歩で行ける範囲に別の幼稚園があるのですが、あえて遠い今の園を選んだのは敷地が広く、自然の中で思いっきり体を動かせる環境があったからでした。
前の幼稚園は車通りの多い街中にあり、体を動かすことが大好きな長男には少し窮屈に感じていたために、あえて選びました。
保育園・幼稚園を選ぶ際には、保育時間や費用、送り迎えなど考えるべきポイントがたくさんありますが、やはり「子どもが楽しく通えるか」どうかが大切。
実際に園を見学してみて園の雰囲気を知り、十分吟味することをおすすめします。
***
子どもにとって初めての集団生活となる保育園・幼稚園。しつけや教育も必要ですが、子どもが楽しい時間を過ごしてくれることが何より大切です。
家庭の状況を鑑みながら、「この園に通ったら子どもはどう過ごすのか」「のびのびと園生活を楽しめるか」どうかをイメージして選べるといいですね。
ライター タキザワミユキ
何にでも興味津々なやんちゃな3兄妹を育てるママライター。留学・語学学校での勤務経験を活かし、さまざまなテーマで執筆しています。子供たちの笑顔が毎日の癒し!子供の成長はあっという間だなと実感する日々です。
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