子どもが靴下を嫌がる「5つの理由」と裸足のメリット【保育士監修】

子どもが靴下を嫌がる「5つの理由」と裸足のメリット【保育士監修】
せっかく履かせた靴下がリビングの床に片方だけ落ちている。ソファの隙間から丸まった靴下が出てくる。「足が冷えるから履きなさい!」と追いかけても子どもは逃げ回り、捕まえて履かせても5分後にはまた裸足。このいたちごっこに溜息をついている親御さんは多いはずです。今回は散乱する靴下に込められた子どもの身体メカニズムについてお話しします。
目次

1. 足の裏は高性能な「ラジエーター」

大人は冷えに悩みますが、子どもは真逆です。 子どもの体温は大人より高く、新陳代謝も活発です。 じっとしていても体内で熱がどんどん作られています。

この余分な熱を外に逃がす役割を果たしているのが「手のひら」と「足の裏」です。 ここには熱を放出する血管が集まっており、車のラジエーターのように熱交換を行っています。

靴下を履いたまま激しく動くことは、暖房の効いた部屋でダウンジャケットを着ているようなもの。 「暑い!熱を逃がしたい!」という脳からの指令に従い、彼らは本能的に靴下を脱ぎ捨てます。

これは生存本能に基づいた極めて正常で優秀な生理現象なのです。

2. フローリングでの「ブレーキ機能」

ツルツルしたフローリングの床で靴下を履いていると滑ります。 大人は筋力でバランスを取れますが、重心が高く体幹が未熟な子どもにとって滑る床は恐怖です。

裸足になれば足の裏の湿り気が天然の滑り止めになります。 走ったりジャンプしたりするとき、彼らは無意識に「裸足の方が踏ん張りが効く」と知っています。 転倒を防ぎ安全に遊ぶために自分の判断で脱いでいるのです。

行儀が悪いのではなく、自分の身を守るための危機管理能力が働いていると捉えてあげてください。

3. 足の裏は第2の目である

足の裏には繊細な神経が集中しており、地面の傾斜や温度や硬さを感知するセンサーの役割があります。 靴下はこのセンサーを目隠ししてしまいます。 特に歩き始めや運動能力が伸びる時期には、足裏からの情報が脳の発達に不可欠です。

「ここは硬いな」「ここは冷たいな」。

裸足で床や畳の感触をダイレクトに感じることで脳は活性化します。 感覚を研ぎ澄ませたい時期に分厚い布で覆われることを嫌がるのは、もっと世界を知りたいという探究心の表れでもあります。

裸足保育を取り入れている園が多いのも、この「足裏からの脳育」を重視しているからです。

4. 指先を開放して土踏まずを作る

健康な足を作るには足の指をグワッと開いて地面を掴む動作が必要です。 この動作が土踏まずの形成を促します。 しかし靴下、特に少し小さくなった靴下は指先をキュッとまとめて拘束してしまいます。

指が自由に動かないことは運動パフォーマンスを下げるだけでなく、将来の扁平足のリスクにもなりかねません。 「指を動かしたい!」という欲求に従って脱ぐことは足の健全な育成にとってプラスです。 室内ではできる限り裸足で過ごすことが、しっかりとした土踏まずを持つ強い足を作ります。

5. 冷えと風邪はイコールではない

「裸足だと風邪をひく」と心配になりますが、直接的な因果関係はありません。 足の表面が冷たくても、背中やお腹が温かければ体温調節はうまくいっています。 むしろ厚着をさせて汗をかき、その汗が冷えることの方が風邪の原因になります。

もちろん真冬の屋外や極端に寒い部屋では別ですが、暖房の効いた室内なら裸足で十分です。 「足が冷たいね」と触って確認し、本人が寒がっていなければそのままでOK。

子どもの「暑い・寒い」のセンサーは大人が思う以上に正確です。 その感覚を信じて任せることも自立への一歩です。

まとめ

リビングに転がっている靴下は、お子さんの代謝機能が正常に働いている証拠物件です。 「また脱いで!」と怒る代わりに「今日も元気に熱を出しているな」と安心してください。

拾う手間はかかりますが、その裸足の足音がパタパタと元気に響くなら、それが一番の健康の証。 おやこで冬の床の冷たさを「ひゃー冷たい!」と楽しむくらいの余裕を持てば、脱ぎ捨てられた靴下も少し愛おしく見えてくるはずです。

ライター / 監修:でん吉(保育士)

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執筆者

保育士 でん吉

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