2歳の頃はまだ赤ちゃんっぽさがあったのに、急に体の使い方が大胆になったり、大人っぽい言葉を使ったりと成長を感じる3歳児。
すでに保育園や幼稚園などへ入園している場合もありますが、園がお休みの日や、まだ入園していない子どもにはおうち遊びを充実させてあげたいですね。
とはいっても、忙しいママ・パパが元気いっぱいの3歳児を満足させてあげるのは大変なことです。
今回は保育士ライターの炭本まみがおすすめする、3歳児も大満足する遊びをたくさん紹介します。大げさな準備なく、簡単にできる遊びが中心ですので参考にしてみてくださいね!
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元気いっぱいで体力が無限にあふれるような3歳児。できることなら成長発達をはたらきかける遊びをしたいですね。
3歳児は、体のバランス感覚や手先の器用さ、好奇心や集中力が増してくる時期です。
知的能力の発達は、色や形の認識、数字と数の概念の理解、今日・明日などの短期的な見通し、感じたことや見たことを言葉にして伝える、などができるようになります。また、簡単なルールを理解したり自分から挨拶ができる子どももいるでしょう。
運動能力の発達は、走る・ジャンプする・ボールを蹴る・鉄棒にぶら下がるなどの体の運動機能や、ハサミで直線や曲線を切ったり、粘土でイメージしたものを作るなど、手先の器用さが大きく成長しています。
それと同時に、自己主張がいっそう強くなる時期です。
うまくできない、わからない、ゲームに負けてしまったなどネガティブな状況になったときに癇癪を起したり、泣いたり怒ったりすることもあるでしょう。
大きく成長をしている3歳児には、発達段階の特徴に寄り添い、安心できる遊びをするのと同時に、少しむずかしさのある遊びで好奇心を刺激することも楽しめる秘訣になります。 また、簡単なルールのある遊びも楽しめるようになるでしょう。
3歳児の成長や発達・特徴をふまえ、おうち遊びをするときに気をつける点を押さえておきましょう。
2歳のころに比べて、身体的にも精神的にもぐっと成長を感じる3歳児。でもケガを防いだり癇癪など、まだまだフォローが必要なこともたくさんあります。
ママやパパが気を付けたいことはどんなことでしょう。
パワフルで成長めまぐるしい3歳児。ですが、まだ視野が狭く急な危険を回避することや、察知するのはむずかしいです。
楽しくなってテンションが上がると大人の想像を超えてはしゃいだり動き回ったりすることもありますね。
室内であそぶときは、床や子どもの身長の辺りに危険がないか確認しておきましょう。 戸外であそぶときは、ママ・パパが段差や害虫、周辺にいるひとをよく観察しましょう。
3歳ごろの子どもは、遊びがうまくできない、ルールのある遊びで負けてしまったときは癇癪を起したり、泣き出すこともあります。
そんなときは、怒ったり呆れたりと感情的にかかわることなく、「悔しかったね」「むずかしいね」と気持ちに寄り添い、再挑戦を提案したり、飲み物や果物を食べるなどの気分転換をするのが良いでしょう。
子どもの気分が落ち着いたら、どうしたらうまくできるかな? ママともう一回やってみない?と誘うと意外とスムーズに遊び始めるものです。
すでに保育園や幼稚園へ通い集団生活を経験している子どもであっても、家庭ではママ・パパに甘え、愚図ったり泣いたり投げ出したりすることもあります。
おうちだからこそ、子どもの気持ちに寄り添う言葉と対応を心がけ、心の充足を与えてあげたいですね。
こうした関わりの積み重ねは、おうちっていいな、ママ・パパが好きだな、明日も園へ行きたいな、などの信頼感や充実感、自分に自信を持って生きる心へとつながります。
とはいっても、ママ・パパは忙しくお疲れの毎日でしょう。
一日中子どもの遊びに付き合わなくても大丈夫。時間を決め、その時間はスマホから目を離し子どもと向き合い、ママ・パパも楽しんで遊びましょう。
まずは家の中で特別な道具も使わずにさっとできる遊びを紹介します。
家にあるものや廃材を好きなように使わせたり、普段はしないことをさせてみると、子どもの好奇心がくすぐられ、喜んで遊びます。
新聞紙やフリ―ぺーパー、広告紙などをたくさん取っておくと、いろいろな遊び方ができますよ。最後は片付けも遊びになります。
たくさんの新聞紙が必要ですが、大変開放的な遊びであり遊びのバリエーションも広がりやすいので、子どものアイデアやママ・パパの与えるヒントから長時間楽しめる遊びです。
裸でも良いのですが、気分を出すために水着を着用しても良いでしょう。水中めがねや、お風呂に入れても良いおもちゃや日用品をお風呂に持っていきます。
シャボン玉をする際は、シャンプーやボディソープを誤って飲み込まないように見守りましょう。また、浴槽に張る水やお湯の量が少なくても、幼児は溺れることがあります。水を溜めて遊ぶときは、絶対に目を離さないでください。
ママが家事をしているときにお手伝いをさせたり、調理を経験させるのは、忙しい中危険が伴い、結局は子どもに付き合ってあげることができませんね。
遊ぶ前に家事を終わらせ、子どもと向き合えるときに遊びとして取り入れてみましょう。
大人にとっては家事は仕事ですが子どもにとっては新鮮な遊びになるはずです。
3歳になると体力がついてお休みの日はお昼寝をしない子どももいます。体を動かして遊ぶことが大好きな3歳児向けの遊びを取り入れてみましょう。
家中にある布団や毛布、座布団やクッションをたくさん重ねて山を作り、登山ごっこをしたり飛び込んでみたりして遊びます。
また、三つ折りの敷布団用マットを立てて上にシーツやタオルケットをかけると秘密基地になりますよ。寝具は柔らかいのでケガの心配もなく安心して遊べますね。
ズボンやスカートの腰のゴム部分に、ひもや縄跳びなどを付け、取ったり取られたりしながら遊びます。取られないように注意すると相手のひもを取れませんし、相手のひもを取ることに夢中になれば自分のひもを取られるかもしれません。
駆け引きや俊敏さなどスリルのある遊びですし、広いお部屋が無くても楽しめる遊びです。
動画サイトやDVDに合わせてダンスをしてみませんか。ママやパパもいっしょに踊ることで運動不足の解消になりますよ。 振付を覚えたら、自分たちのダンスを撮影し、加工したり後で見返すのも楽しいでしょう。
簡単で分かりやすいルールであれば、3歳でも理解して楽しめます。楽しめるポイントもいっしょにご紹介しましょう。
絵かるたのような低年齢向きのかるたや、キャラクターのかるたなど、子どもの喜びそうなかるたをやってみましょう。文字に関心を寄せるようになり、読み札も読めるようになるかもしれません。
トランプは、少ない枚数で行う神経衰弱や、ババ抜きなど簡単なルールの遊びを楽しんでみましょう。駆け引きや記憶力などが育ちます。オセロは先を見通す力がつきます。
子どもが勝つように大人が手加減することはしない方が楽しめますよ。ゲームは負けると悔しいですが、くやしさをバネに勝つ方法を考えられるようになります。 負けると癇癪を起したり、ゲームが終わっていないのに負けることがわかった時点で暴れるようなときは、一旦ゲームを止め落ち着くまで見守りましょう。
ビニールひもやロープ、毛糸など家にあるひもを使って、何か所か高さを変えながらひもを張り、ひもにふれないようにくぐったり、またいだりして遊びます。ひもに触れると負けになります。マスキングテープでも代用できますよ。
まっすぐや斜め、高低をつけると、体の動きを工夫しなければならず運動にもなるでしょう。
ママやパパは、子どもの首や目にひもが引っかからないように、見守りましょう。
家の中のあらゆるところに、飴玉や小さなお菓子を隠して探し当てるゲームです。初めはママやパパが隠しましょう。次は子どもに隠させると、喜びます。 飽きるまで何度も繰り返し遊びたがったり、隠し場所を工夫して長く楽しめる遊びです。
ママやパパはあまりにも子どもが見つけられない場合は、ちょっとしたヒントをあげましょう。
工作はむずかしく考えなくてもOK。市販品の工作キットやインターネットでダウンロードできる塗り絵や、ペーパークラフトでも十分に楽しめます。
さまざまな素材でできた粘土が販売されていますが、できるだけ体に害のない素材の粘土を選びたいもの。
粘土べらや型を使ったり、完成したものを乾燥させて色を塗ったり、オーブンで焼き上げるタイプなど用途に合わせて選ぶのも楽しいですね。
手先の器用さとイメージを形にすることが、脳を刺激して想像力が高まったり、集中力がついたり、楽しく取り組むことが情緒の安定をうながします。
ママやパパもそばでいっしょに何かを作ってあげることで、子どもの作りたいもののイメージが広がります。ぜひいっしょに粘土遊びを楽しみましょう。
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初めは折り紙や広告をちぎって、画用紙やコピー用紙にのり付けするという過程を楽しんでみましょう。慣れてきたら、ママやパパがペンで魚や傘、動物などの輪郭を描いてあげます。子どもは折り紙などをちぎって、絵に色を付けるようにのりで貼ります。
子どもにとってはうまく形どってちぎること、のり付けすることは、とてもむずかしく集中力が必要な作業です。気持ちが落ち着き、完成できれば達成感を味わえます。
自分の自信がつくことで、小さくちぎれるようになったり、スピードがアップしたり、より細かな絵柄に挑戦する意欲がわくでしょう。
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段ボールや厚紙に魚をはじめとする海の生き物を描きます。ハサミで形を切れるなら切らせてあげましょう。切った魚の先端にクリップを取り付け、セロテープで留めます。
釣り竿は、割りばしに糸を付け、垂らした糸の先端にマグネット(磁石)をセロテープで固定します。
床に魚や海の生き物を並べて、お魚釣りのスタートです。
上手に釣れるようになったら、ママやパパと時間制限でどちらが多く釣れるか競争すると盛り上がりますね!
割りばしは目を傷つけたり口にくわえたりしないように注意し、見守りましょう。
体を動かしたり自然観察をしながら楽しめる外遊び。子どもと過ごすママやパパが疲れ過ぎてしまわないような遊びを選んでみました。
お庭や公園、ベランダなどにポップアップ式のテントを張ってあげます。その中でおままごとをしたりゴロゴロしたり、お弁当を食べるとキャンプ気分が味わえますよ。
いつもと同じお庭や公園が、テントを貼るとなんとなく楽しい気分になるでしょう。100円ショップなどでキャンプグッズが数多く販売されています。食器やランタンなどを使うと、さらに盛り上がるでしょう。
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柔らかなボールを使い、転がしたりワンバウンドでキャッチボールをしたりしてボール遊びに慣れ親しみましょう。 ボールの扱いに慣れてきたら、ボールを転がして足に当たらないように逃げたり、うまく手でキャッチします。
ドッジボールの転がすバージョンですね!これならボールを投げたりキャッチが上達していなくても楽しめますよ。
公園やちょっとした郊外の森や堤防など、樹木のある場所へ出かけ、落ちている木の葉っぱを拾い集めます。
色や形の違い、手触り、葉っぱの裏側の触感、葉脈、匂いなどいろいろな違いに気づくでしょう。
ママやパパのスマートフォンで撮影し、何の木の葉っぱか検索すると木の名前がわかってさらに興味が高まります。持ち帰って押し葉にしたり、ラミネートして長く保存しても楽しめますよ。
***
忙しい子育て中の毎日。一日のうちの少しの間だけでもいっしょに遊ぶ時間を作ってあげることが、子どもの成長と自信になります。
小学校へ入学すれば、同級生と遊びに行くようになりママやパパとの時間は大きく減っていきます。かわいらしく甘えてくるこの時期は、きっと宝物の時間になるでしょう。 ぜひ参考にしてみてください。
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炭本まみ
保育士として10年勤務し、今は高校生と中学生を育てるママ。未だに子育てに行き詰ることはありますが子育てのアドバイス記事を書きながら自分も振り返っています。趣味はキャンプと旅行とカメラ。アウトドア記事や旅行記事、保育士や保護者向けのコラムを執筆中。
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