子を持つ親が知っておきたい【日本の未来のカタチ】。その未来に生きる子どもの育て方

「頭のよい子とは、家族のコミュニケーションが生まれ、大切にされている家で育つもの」など、従来の観点とは異なり、本質的な視点で子育てのあり方を語る、『頭のよい子が育つ家』（文春文庫）の著者である四十万靖さん。本当に頭のよい子を育てるには、親世代の私たちがもっときちんと知っておくべきことがあると教えてくださいました。

これからの子どもは「日本うまれ・世界育ち」

みなさんこんにちは、四十万です。

連載「”本当に頭のよい子”が育つおうち空間の作り方」に、ご興味をお持ち下さいましてありがとうございます。
これから５回にわたって私自身がみなさんに、「頭のよい子」についてお伝えしていく連載「頭のよい子を育てるために、いま伝えたいこと」が始まります。どうぞよろしくお願いいたします。

この連載のテーマを一言でいいますと、日本のすべてのこどもたちを、「日本うまれ世界育ちの子どもたち」に育てあげるしくみについてです。
このテーマの重要さに気づいた背景は、「少子高齢化」です。2019年、約87万人の赤ちゃんが誕生した一方で約138万人が亡くなられました。結果、約51万人の日本人が減少しました。

このまま少子化が進むと、2055年には総人口が9000万人を割り、65歳以上人口が3800万人、15歳未満が700万人と合わせて総人口の50%、4,500万人となります。
突然やって来たコロナと違って、今から将来の国のカタチが決まっているのです。
将来の国のカタチが決まって来ると、求められる人財像も自ずと決まってきます。国を支える40～50代は海外での厳しいビジネスを勝ち抜くためのコミュニケーションスキルが必須となるわけです。これが今15歳未満のお子さんたちの将来像です。

親も子も「数字に強くなる」ことの重要性

私はそうした子どもたちを、「日本うまれ世界育ちのこどもたち」と定義し、この子らが将来困らないために、個人としてやるべきこと、行政が国の政策として行うべきことの2点からその具体的施策をお話していきたいと思っています。

今回まず、現役子育て世代の皆さんにお伝えしたいことは、「数字に強くなる！」ということです。

これからの時代に必要なコミュニケーションスキルとは、「これからの時代の”本当に頭のよい子”ってどんな子？」でも紹介した通り、IL＝双方向学習によって身につけるべき「ICS＝双方向コミュニケーションスキル」です。

そのためには「よみ・かき・けいさん」学習を徹底して行い、習慣として身につけるようにしてください。中でも”数字”は相手に自分の考えを説得する最も有効な手法です。子どもだけでなく、大人もぜひいっしょに数字に強くなっていきましょう。そしてその手法を身につ付けるためには、実は歴史が最も効果があります。

もう一点お伝えしたいことは、「子育ての第一歩はどこに住むか」の重要性です。少子化に悩む各行政では、様々な子育て支援に力を入れています。そうした取組を総合的に相対評価し、積極的に関わっていく姿勢が求められています。

次回までにこれまでの連載を今一度ご覧頂いて、復習しておいて頂くと、理解度が深まります。機会平等の結果は、皆さん次第です。一緒にすばらしい結果となるようにして参りましょう。