川では「落としたものは拾わない」を子どもに教え込んで!流されたサンダルを追いかけることで水難事故が多数発生

川では「落としたものは拾わない」を子どもに教え込んで!流されたサンダルを追いかけることで水難事故が多数発生
川や海で遊んでいるとき、サンダルや帽子が脱げてしまうことはよくありますよね。実はこれが、多くの子どもが溺れるきっかけになっています。子どもの事故予防に取り組むNPO法人Safe Kids Japanの「水の安全」プロジェクトを紹介します。
目次

夏休み、川や海でのレジャーを計画している人も多いでしょう。

川や海で遊んでいる時、子どものサンダルや帽子が脱げてしまうのは、大人も子どもも「あるある」ですよね。しかし、これが水難事故のきっかけだと意識している人は少ないのでは?

サンダルや帽子・ボールが流されるのは、典型的な水難事故のきっかけ

2021年4月、東京都・板橋区で小学生が友達が落としたサンダルを拾おうとして川に転落し、死亡する事故が発生。さらに居合わせた大人の男性2人が川に飛び込んで助けようとしましたが、1人が行方不明になり、この男性も遺体で見つかるというとても悲しい結末となりました。

子どもの事故予防に取り組むNPO法人Safe Kids Japanによれば、サンダルや帽子、ボールなどが川や海に落ちてしまい、拾おうとするのは溺水の事故の典型的なきっかけなのだそう。 相次ぐ事故を背景に、Safe Kids Japanでは、「川あそびをする時のお約束」に関する動画を配信。「川での事故を防ぐためにどうしたらいいか」、大人・子どもそれぞれに向けてメッセージをまとめています。

水の事故防止は「靴のはき方」から!

この動画では、

  • 脱げない靴をはく
  • 川に落ちたモノとはバイバイする
  • まずは119番!救助隊員以外は飛び込まない
を水の生き物たちが2分ほどにまとめて紹介してくれています。

NPO法人Safe Kids Japan 川あそびを楽しく安全に!〜川に行く時の約束〜

「サンダルバイバイ」が子どもたちの常識になるように

Safe Kids Japanの理事・大野美喜子さんによれば、子ども同士でもこの「流されたサンダルや帽子を拾いに行かない」ということが、常識になっていくことが事故予防には欠かせないとのこと。

Safe Kids Japanでは、NPO法人AQUAkids safety project代表でSafe Kids Japanの会員でもあるすがわらえみさんが提案した「#サンダルバイバイ」を、SNSで広めるなどの活動もしています。

また、親も子どもの靴や帽子が流されてしまっても、決して叱らずに自分の命を守れたことをほめてあげることも大切だそう。 ***
「落としたものは拾う」、当たり前のようなことが命を脅かすのが水辺のおそろしさ。悲しい事故を増やさないためにも、子どもにも、大人にも「サンダルバイバイ」が広まっていってほしいですね。

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お話を伺った方

NPO法人 Safe Kids Japan 理事 大野 美喜子

国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人工知能研究センターに所属し、AIを用いた傷害予防教育プログラムの研究などに携わっています。2歳・7歳の2人のお子さんのママ。

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