「また、かんしゃくを起こして…」「どう対応したらいいの?」子どものかんしゃくに、困り果てているママやパパは少なくありません。でも、かんしゃくは子どもの成長に欠かせないプロセス。大切なのは、感情をコントロールする力を育てること。
保育現場で培ったノウハウをもとに、かんしゃくへの向き合い方をお伝えしましょう。
かんしゃくへの対応の第一歩は、その原因を理解すること。
子どもがかんしゃくを起こすのには、様々な理由があります。 疲れている、空腹である、思い通りにならない、自分の気持ちを上手く伝えられない…。
子どもの状況を把握することで、かんしゃくの予防や対処がしやすくなります。 まずは子どもの感情の裏側にある事情を知ることから始めましょう。

かんしゃくを起こしている子どもには、まず感情を受け止めることが大切。 「そう、悔しかったんだね」「イヤな気持ちになったんだね」と、子どもの気持ちに寄り添う言葉をかけてあげましょう。 共感の言葉は、子どもの感情を鎮めるのに効果的です。
子どもは自分の気持ちを理解してもらえたと感じることで、少しずつ落ち着きを取り戻していけるのです。
かんしゃくの中には、自分の気持ちを言葉で表現できないもどかしさがあります。 そんなときは、子どもの気持ちを言葉にして伝えることが大切です。 「〇〇が欲しかったんだね」「△△したくなかったんだね」と、子どもの感情を代弁してあげましょう。
言葉のモデルを示すことで、子どもは徐々に自分の気持ちを言葉で表現できるようになっていきます。

かんしゃくの最中は、子どもに理屈を説いても通じません。 むしろ、一緒に対処法を考えることが大切。 「どうしたらいい気持ちになれるかな?」「一緒に深呼吸してみようか」など、子どもが自分で感情をコントロールする方法を見つけられるよう促しましょう。
子ども自身が問題解決の主体者となる経験は、感情コントロールの力を育てることにつながります。
かんしゃくへの対応では、肯定的な関わりを心がけることが何より大切です。 「よく頑張ったね」「落ち着いて話せたね」と、子どもの良い部分を見つけて褒めてあげましょう。
肯定的なフィードバックは、子どもの自尊心を高め、自己コントロールの力を育てます。 かんしゃくの最中も、子どもの頑張りを認める姿勢を忘れずにいたいものです。
子どもは、周りの大人の態度から多くを学びます。 私たち大人が感情をコントロールし、冷静に対応する姿は、子どもにとって何よりの手本となるのです。
イライラしたときは深呼吸をする、怒りを感じたときは言葉で伝える…そんな大人の姿を見せることで、子どもは感情と向き合う方法を自然と身につけていくでしょう。
子どものかんしゃくは、成長の過程で誰もが経験するもの。 かんしゃくと向き合うためには、その原因を理解し、子どもの感情を受け止めること。 そして、言葉での表現を助け、一緒に対処法を考えること。
肯定的な関わりを心がけ、大人自身が手本となることも忘れずに。 一朝一夕ではいきませんが、子どもの感情に寄り添い続ける中で、きっと子どもは自分の感情と向き合う力を身につけていきます。
子どもと一緒に、感情と向き合う力を育んでいく。 そんな風に、長い目で子どもの成長を見守っていきたいですね。
ライター / 監修:でん吉(保育士)
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