周りからの「二人目はどうするの?」といった問いかけや、子どもの「きょうだいが欲しい」という言葉にドキッとしたことはありませんか?
そんな一人っ子親の悩みや不安をどうとらえればいいのか、子育てにおいて大切な親の心構えを教育の専門家・TERUさんに教えてもらいました。
一人っ子の親なら「一人っ子は人との関わりが少なく不安」「社交的に育たないのではないか」といった悩みはつきものでしょう。
ですが、逆にきょうだいを育てる親御さんにしてみれば「下の子に十分な時間をかけてあげられない」「上の子とのコミュニケーションが減って愛情不足なのではと不安」などと、きょうだい親ならではの悩みを抱えているかもしれません。
一人っ子だとかきょうだいだとか、家庭の状況を比べて悩んでも仕方ありません。気にしないのが一番です。
一人っ子でもきょうだいでも、子どもはちゃんと育っていくので安心してくださいね。
親が一人っ子であることをずっと不安に思っているとその不安は子どもにも伝わりますから、親子が安心して過ごすためにも気にしすぎないことが大切です。
ふとしたときの「きょうだいが欲しいなぁ」、親を悩ませる言葉ですよね
言われて切なくなったことがある親御さんも多いのではないでしょうか。
まさに親を悩ませるキラーフレーズですが、じつは、子どもはほとんどの場合本気で思って言っているわけではありません。
きょうだいがいる友達の話を聞いて、その苦労を知らずなんとなく憧れで言っているようなものです。
「ゲームが欲しいなぁ」「おもちゃが欲しいなぁ」などと同じ感覚で軽くとらえていて大丈夫です。
一人しか育てていないと、経験値が足りないのでは?と不安になることがあります
不安になるのはごく自然なことですが、少し冷静に考えてみましょう。
2人以上の子育てをしたとしても、一番上の子は一人っ子の子育てと全く同じ条件です。そこで得た経験が下の子に生かされることもありますが、下の子が上の子と全然違って戸惑ったり、きょうだいを比べて知らず知らずのうちに子どもを傷つけてしまったりと悩み不安は尽きないもの。
はじめてのことで対応に悩んだら、経験値だけに頼らず聞いたり調べたりしてみましょう。先輩のママに聞いてみる、両親に相談する、保育園や幼稚園の先生に相談する。本で調べる、あるいはYouTubeを見るなど。
このように今はいろんな方法で子育ての予習をすることができますから、経験値に代わる知識をつけて自信を持って対応していくことです。
できるかぎりの予習をしても対応がわからないことは、ベテランの親でも対応が難しいことが多いもの。
親にだってどうにもできないことはありますから、そうなったら気にしないで自然によくなるのを待ってOKです。
子ども自身や子どもの周りで起こることを親が全部対処しないといけないわけではありません。放っておけば自然に解決することも多くあります。
わからないことは仕方ないと、肩の力を抜いて子育てしていけるといいですね。
■TERUさん本人が解説!0~12歳 一人っ子を育てる10の心構え『ひとりっ子だから。ということは全く気にしなくてOK!』
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子どもの「きょうだいが欲しい」の言葉にドキッとしたり、「きょうだいがいたほうがよかったのかも」と不安になったり。こうした「もしも」を気にして不安を抱くのはとても自然なことです。
しかし、そんな心配をよそに子どもはしっかり育ちます。「もしも」を考えるよりも目の前にいる子どもと向き合って、「大丈夫、なんとかなる!」という気持ちを持つことが大切です。
家庭教育アドバイザー TERU
幼児教育の講師。 1000人以上の子どもたちと関わってきた経験をもとに、0~12歳の保護者向けに知育、育脳、子どもとの接し方など家庭教育情報を発信している。登録者8万人超のYouTubeでは"子どもを成長させる"実践的な子育て動画を配信中。
YouTube:子育て勉強会 TERU channel
Twitter:@TERUkyoiku
Instagram:teru_kyoiku
ライター 西方 香澄
徳島で生まれ育ち、大学進学を機に神戸へ。養護教諭・児童発達支援など教育に従事したのち独学でライティングをはじめる。夫・1歳になった娘とクリエイティブな毎日をつくるため、現在デザインも勉強中。
一人っ子はかわいそうと言われて悩んでいるというお話をよく聞きます