子育てをする上で、「つい叱り過ぎてしまっているのではないか」「褒めてばかりで褒められないと何もできない子になるのでは?」「親としてどのような存在であればよいのか」など、子どもの成長を妨げないよう、距離感や接し方に気をつけている家庭も多いはず。
学力の高い子どもを育てるには、親はどのような存在であるべきなのでしょうか。
ひまわり教育研究センターが2022年2月に現役東大生220人に「あなたにとってお父さん、お母さんはどんな存在でしたか?」というアンケートを実施。今年6月に公開された結果の一部を紹介します。
全体では、「優しく見守ってくれる人」がもっとも多く、92人(41.8%)。つぎに多かったのは、「褒めてくれる(認めてくれる)人」で、73人(33.2%)。続いて、「励まして勇気付けてくれる人」で、65人(29.6%)という結果に。
また、男女での顕著な差は、男性が女性に比べて母親の存在を「叱ってくれる人」と回答した人が多かったこと。一方、女性が男性に比べて多く回答したのは「友達のような人」でした。
全体では、「優しく見守ってくれる人」と回答したのがもっとも多く、88人(40.8%)。つぎに多かったのは「お手本になってくれる人」、64人(29.1%)、続いて「励まして勇気付けてくれる人」で、62人(28.2%)でした。
「その他」を選んだのは8人(のべ回答11)で、「いなかった」のは2人、「尊敬の対象」「先生」「お金を出してくれる人」「費用を出してくれる人」という回答があった一方で、「悪い手本」「迷惑な人」と回答していることも分かりました。
父親の存在に関しては「叱ってくれる人」と回答した人の男女差はそれほどみられなかったそう。
このことについて、調査を実施したひまわり教育研究センター所長の上田尚子氏は、「男性は女性に比べると、一般的に乱暴なことや危険なことをすることが多く、接する時間の長いと思われる母親から叱られることが多かった(多い)ことが想像できる」と話しています。
約4割の現役東大生にとって、父親・母親の存在は「優しく見守ってくれる人」であることが分かりました。
比較したところ、それほど顕著な差はありませんでしたが、母親の存在の方が「褒めてくれる(認めてくれる)人」、「友達のような人」の回答が多い結果となりました。逆に、父親の存在に多かったのは、「お手本になってくれる人」、「印象はない」という結果でした。
「その他」の回答に、父親の存在が「迷惑な人」、「悪い手本」と否定的な回答がありましたが、母親の存在に関しては、同様の否定的な回答は見られなかったそう。
今回の調査で、現役東大生にとって親は一番身近な大人であり、横でいつも「優しく見守ってくれる人」「褒めてくれる人」「お手本になってくれる人」である(あった)ことが判明しました。
褒めて認めて、見守ってあげることが子どもの成長に必要であると同時に、悪いことをしたときはきちんと叱り、子どものお手本になることが親としてのぞましい姿なのかもしれませんね。
■調査概要
「子供のころの過ごし方」
調査時期:2022年2月17日〜2月19日の2日間
アンケート設計:イノベーションシステム株式会社「ひまわり教育研究センター」
調査方法:インターネット
調査対象者:現役東大生220名
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