集団生活に入り、改めて見えてくるわが子の姿や性質・性格ってありますね。
なんとなく気後れする子や、コミュニケーションがうまくできずすぐにケンカになってしまう子、ちょっとしたことで泣いてしまう子、同年齢の子どもに比べて体格が華奢な子など、さまざまなわが子の心配事を抱えている保護者は多いのではないでしょうか。
少しだけ大人の配慮があれば、元気で過ごせる「ちょっとだけ心配な子」が、園でも元気に過ごすため、園の先生へ「配慮をお願いしたい」と思いますよね。
一体どんな風に伝えたらいいの?うるさいと思われないのかな?と心配になるかもしれません。
先生が配慮してくれやすい「お願いの仕方」や「ポイント」について、保育士ライターの炭本まみが解説します。
多少の心配事であれば、大人がそばについてあげたり、声をかけてあげたり、叩いたりしないようにほかの子どもより少し目配りを多くしてあげることで、スムーズで快適な集団生活が送れる子どもがほとんどでしょう。
まずは保護者としての心配や子ども自身が困っていることを書き出してみることで、意外と冷静に子どもの姿が見えてきます。
このように、メモに書き出してみると、保育園の先生に伝えたいことが明確になるので、伝えやすくもなるでしょう。まずは冷静に心配事を書き出してみることをおすすめします。
子どもに目配りをしてほしい、もう少し配慮をしてほしいなど、自分の子どもだけに配慮してもらっても良いのかな?と考え、迷った末に言えずにいる保護者の方もいるかもしれません。
園の先生は子どもと何日か一緒に過ごせば、どのような子どもか何となくわかりますが、本人が安心できる具体的な関わりは手探りをしながらつかんでいくものです。
実際にどうすれば子どもが安心するのか、落ち着くのかを、先生にお知らせしておくという気持ちでお手紙やお便り帳に書くと、先生も読み返すことができて安心します。
子どもとのお付き合いが長い保護者の方が、子どもをよくわかっているはず。ぜひ、先生に子どもの対応や落ち着く方法を教えてあげてください。先生はとても助かるはずですし、子どもも安心することでしょう。
子どもの姿から先生にどのように伝えるとよいのか具体例も紹介します。
なかなか先生に声をかけられない子、友だちに言われるがままになり自分のしたいようにできない子、ちょっとしたことに傷つき涙を流す子など、おとなしく繊細なわが子を心配している保護者の方もいるでしょう。
先生に配慮をお願いする場合には、下記のような伝え方があります。
おとなしい子は特に問題がないと判断されがち。友だちとのトラブルもないので、先生と一言も話さず一日が終了してしまうことも実は多いのです。
経験の浅い先生が担任の場合や、クラスの子どもの人数が多い時は特に、声かけを増やしてほしい、そうすることで心が安定することを伝えていきましょう。
言葉よりも手や足などが先に出てしまい、まだコミュニケーションがうまく取れない子どもに悩んでいる保護者の方もいるでしょう。
いつも叱られがちでどうしても「やんちゃな子」と言われることが多く、悩んではいませんか?友だちの考え、自分の気持ちを代弁しながら大人が仲立ちになることで、気持ちよくスムーズに過ごせるはず。どのように先生にお願いしたらよいのでしょうか。
わが子は、けんかっ早く言葉が出る前に手や足が出ます。先生やお友だちを困らせているかもしれません。
おもちゃの取り合いや、順番を決めるときなど、ちょっとそばについて肩や背中を手で触ったり、お友だちの気持ちを大人が代弁してあげることで、少し冷静になれます。
どうしても叩いた方が悪い。先に手を出した方が謝る、という流れになりがちです。
本当は子どもはどんな気持ちなのか、仲良く気持ちよく過ごすために、家庭と園で一緒にコミュニケーション術を育てていきたいですね。
体格が同年代の子どもよりも小さく、疲れやすかったり同じことができなかったり、行動や食事を食べるのが遅いなど、集団生活の中で過ごすことが心配な保護者の方もいるでしょう。どのように先生に伝えたらよいのでしょうか。
体が小さい子は目もかけやすく、先生はきっとすでに配慮してくれているかもしれません。 そんな時はお礼も兼ねてのお手紙が良いかもしれません。先生の配慮を家庭でも気づいてくれていると感じると、きっと先生もうれしいはずです。
配慮をお願いしたのに、なんだかちゃんと見てくれていない気がする…。
そんな時は、少し日にちを置いてから「園での様子はどうでしょうか」と聞いてみましょう。それだけで、また対応をしてくれるようになるものです。
何度お願いしてもなかなか実践してくれていないと感じる時は、担任に時間を作ってもらい、ゆっくりお話ししてみましょう。
それは、クレームではなく「お願い」です。保護者も子どもも安心し信頼した気持ちで通園できるように、繰り返しお話をしていきましょう。
保護者のお願いを聞き、嫌がる先生はいないはずです。先生方もプロとして子どものことをよく知り、より良き対応をしたい、保護者に信頼してもらいたいと思っているはず。
子どもの事を聞くのは情報を得られるため、保育に活かすことができ、話すことで保護者や子どもとの信頼関係も深まります。
決して文句・クレームをつけるというような態度ではなく、先生と子どもの事を話すという姿勢でいれば、先生も親身になって聞いてくれることでしょう。遠慮するとモヤモヤするもの。たくさん子どものことを話しましょう。
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園の先生たちも子どもとともに少しずつ成長していくものです。特に若く経験の浅い先生は、子どもを見る目や保護者の気持ちについてまだまだ経験不足です。
大きな心で、先生を育てるような気持ちも持ちながら、たくさん子どものことを話し、伝え、お願いしていきましょう。
炭本まみ
保育士として10年勤務し、今は高校生と中学生を育てるママ。未だに子育てに行き詰ることはありますが子育てのアドバイス記事を書きながら自分も振り返っています。趣味はキャンプと旅行とカメラ。アウトドア記事や旅行記事、保育士や保護者向けのコラムを執筆中。
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