保活はいつから始める?生まれ月ごとのスケジュール例や加点のポイントを先輩ママが解説!

保活はいつから始める?生まれ月ごとのスケジュール例や加点のポイントを先輩ママが解説!
保活はいつから始めれば良いのでしょうか?子どもの生まれ月ごとのスケジュール例や、保活でやること、入園できるかどうかの肝となる点数について解説します。より入園を確実にするための加点のポイントや、審査に落ちた場合の対応も要チェックです。
目次

こんにちは。おやこのくふうライターの西方です。
共働き家庭が一般的になった今、妊娠・出産と同時に考えなければいけないのが「保活」ですよね。

保活とは、「子どもを保育園に入れるために行う活動」全般を指します。保育園への入園は自治体による審査があり、希望の園に入るためには情報収集を含めた事前の準備が大切です。

この記事では、昨年実際に保活を行った筆者の体験談も交えながら、保活を始めるタイミングや、子どもの生まれ月別の保活スケジュールを解説します。
保活のやることリストと加点のコツも参考に、保活を計画的に進めていきましょう。

保活はいつから始めれば良い?

「保活」では、主に認可保育園への入園を目指している家庭が多いでしょう。認可保育園は、自治体によって入園時期や申し込み時期が決まっており、何歳から入園させたいかによって保活のスタート時期が変わります。

保育園のクラスは、4月1日時点の年齢を基準に「0歳児クラス(4月1日時点で0歳)」「1歳児クラス(4月1日時点で1歳)」「2歳児クラス(4月1日時点で2歳)」のように分かれています。そのため、出産時期と入園希望時期によっては妊娠中から動いた方が良いケースもあります。

認可保育園とは?

認可保育園(保育所)とは、施設の面積、職員の数や経験、防災管理などの基準を満たし、各都道府県に認可された保育施設のこと。公立保育園や私立保育園、公設民営保育園が含まれ、各自治体(市区町村)に入園申請を行います。

認可保育園の利用は、保護者が働いている、もしくは就学や病気などで家庭保育が難しいなど「保育が必要な事由」があることが前提になります。国からの補助金があるため保育料金は比較的安価です。

国の審査をクリアしているという点で保護者にとっては安心感もあり、入園希望者が多く待機児童がいる自治体もあります。一般的に「保活」は認可保育園への入園を目指した活動を指します。

【生まれ月別】保活スケジュール

子どもを0歳児クラスに入園させるケースを前提に、生まれ月ごとの保活スケジュールのイメージを紹介します。

本来、認可保育園は毎月入園児を募集していますが、定員割れしている場合や在園児の途中退園・転園などがない限りは空きがないため入園できません。このため、新年度である4月からの入園を目指すことがほとんどです。

4月入園の申し込みは、一般的に前年の10〜12月ころになりますが、書類の提出期限や二次募集の有無などの詳細は必ず入園を希望する市区町村で確認するようにしてください。

また、認可外保育園や認証保育園の場合、通年で入園希望を受け付けているところもあるなど、認可保育園とはスケジュールが異なります。復職の都合や家庭の子育ての方針によって保活への取り組み方はそれぞれですが、いずれにせよ情報収集は早めにしておいた方が良いでしょう。

4・5・6月生まれの保活スケジュール

4月〜6月
出産

7月〜9月
保育園の情報収集、気になる保育園をリストアップ
保育園見学や入園説明会に参加

10月〜12月
自治体に認可保育園の入園申し込み

2月
審査の結果通知

4月
入園

4月〜6月生まれの場合、約1年後の4月から0歳児クラスに入園することになります。出産後に情報収集を開始し、順次見学に行きましょう。

7・8・9月生まれの保活スケジュール

4月〜6月
保育園の情報収集、気になる保育園をリストアップ
保育園見学や入園説明会に参加

7月〜9月
出産

10月〜12月
自治体に認可保育園の入園申し込み

2月
審査の結果通知

4月
入園

申し込み開始までに気になる保育園のピックアップと見学を済ませておく必要があるため、7月〜9月生まれの場合は妊娠中の4月〜6月頃に情報収集をスタートすると良いでしょう。

10・11・12月生まれの保活スケジュール

4月〜9月
保育園の情報収集、気になる保育園をリストアップ
保育園見学や入園説明会に参加

10月〜12月
出産
自治体に認可保育園の入園申し込み

2月
審査の結果通知

4月
入園

10月〜12月生まれの場合は出産が申し込み期間と重なるため、妊娠中に情報収集と見学を済ませておき、夫や家族が申し込み手続きをできるように準備をしておきましょう。

入園のタイミングで子どもは生後3ヶ月〜5ヶ月となりますが、保育園によっては生後6ヶ月未満の預かりを実施していないこともあります。そのため、0歳児クラスに入園できなかった場合はさらに1年後の10月〜12月に申し込みを行い、1歳児クラスへの入園を目指します。

1・2・3月生まれの保活スケジュール

1月〜3月
出産

4月〜9月
保育園の情報収集、気になる保育園をリストアップ
保育園見学や入園説明会に参加

10月〜12月
自治体に認可保育園の入園申し込み

2月
審査の結果通知

4月
入園

1月〜3月生まれの場合、出産時点で0歳児クラスの入園申し込みが終了していることが多いため、約1年後の1歳児クラスでの入園か、年度途中からの入園になります。

一部自治体で出産前の申し込みを受け付ける場合もありますが、園の預かりの月齢や労働基準法で定められている就労禁止期間(産後6週)などへの注意も必要です。

保活でやること

生まれ月ごとのスケジュールに沿って、情報収集、リストアップと見学、申し込み手続きを行います。それぞれの段階でやることを整理して、着実に保活を進めていきましょう。

1:保育園の情報収集

通わせたい保育園を見つけるため、保育園に関する情報を集めましょう。認可保育園については自治体が冊子などに情報をまとめており、役所でもらえたりホームページからダウンロードしたりして見ることができます。

自治体の資料や保育園のホームページを参考に、住んでいる自治体の保育園の保育時間や定員、保育方針、預かり時間や行事の有無、所在地や送迎バスの有無などをチェックしましょう。それから、入園の申し込み期間や審査の基準となる“点数”についても確認します。

2:保育園のリストアップと見学

集めた情報をもとに、場所や条件が合う保育園をリストアップします。リストアップする際は、家から通える範囲を少し広めに見積もって選択肢を出しておきましょう。

申し込み前の見学や説明会への参加が必須であることが多いため、見学日程の調整と、見学でチェックしたいポイントについてもまとめておきます。実際の見学は、より実際の保育環境に近い状態を見るために平日の昼の時間帯を選ぶのがおすすめです。

見学が済んだら、見学で感じたことや園内の様子などをリストにメモして整理しておきます。保育士の子どもへの関わり方、保育士同士の様子、子どもたちの雰囲気などは、資料では分からない大事なポイントです。

3:入園の申し込み手続き

リストの情報から保育園の希望順位を決め、申し込み書類を作成します。希望は第5希望などの少数から第20希望まで書けるところまで、自治体によってさまざま。

提出が必要な書類のうち、保育が必要な事由を証明するための「就労証明書」は勤務先に作成してもらう必要があるため、書類をもらったらできるだけ早く職場に依頼しましょう。記入や添付書類に不備があると書き直しの必要も出てくるため、不安があれば提出前に役所の窓口で確認してもらうと安心です。

小さな会社では書き慣れていないこともあります。筆者も就労証明書の書き直しをお願いしました。個人事業主やパートの場合は、就労証明書以外に就労の事実を証明する書類の添付が必要になるため、漏れがないようにチェックしておきましょう。

保活で重要になる「点数」とは?

保育園は園ごと・クラスごとに定員が設けられており、希望者が定員を上回る場合、点数が高い順番に入園できる仕組みです。この点数は保育が必要な度合いを示すもので、就労状況などを数値化した基準指数と、細かな調整指数の合計で順位が決まることが多いようです。

基準指数
保護者や子どもの基本的な状況を点数化したもので、就労状況(就業日数、就業時間など)、就学の状況、健康状態(病気、障害の有無など)、同居家族の状況(介護が必要な同居者の有無など)があります。

調整指数
主に保育に関する状況により加点または減点するもので、保育園に通うきょうだいがいる(加点)、ひとり親家庭である(加点)、就労中であり認可外保育園やベビーシッターの利用実績がある(加点)、保育能力のある同居親族がいる(減点)などがあります。

これらの指数は自治体ごとに設定されており、自治体の保育園関連資料で確認できることが多いです。保育園の希望順を決める際の指標として、一度自分で点数を計算してみてください。
ただし、項目が多く正確に計算することは難しいため、より正確な点数を知るには役所で確認してもらうと良いでしょう。

この点数のほかに、同点の希望者がいた場合に考慮される優先順位もあります。自治体での居住歴が長い世帯を優先する、所得が低い世帯を優先する、双子やきょうだいの多い家庭を優先するなどで、自治体によっては公開されていないこともあります。

保活の「点数」を加点するコツ

だいたいの点数は計算できますが、各園にどれくらいの応募があるかはふたを開けてみないとわかりません。復職の都合などでどうしても保育園に入れる必要がある場合は、より保育の必要性を訴えるために点数を増やす対策をとることも考えましょう。

自治体が定める基準指数・調整指数の内容で、少しでも加点できる項目がないか考えてみます。例えば、保育園の申し込み期間より前に復職し、認可外保育園やベビーシッターの利用実績を作る、また時短勤務で復職する予定でも最初はフルタイム勤務で申請することで加点を狙える可能性があります。

ただし、虚偽の申告では内定が取り消される場合があるほか、入園後でも勤務時間など申請した内容に変更が生じた場合は申告する必要があります。加点の基準や優先順位の付け方は自治体により異なるため、役所の担当窓口などで確認するのが確実です。

筆者の場合はすでに就業しており、認可外保育園の利用実績があったことが加点になったと感じます。実際はわかりませんが、実家が遠方で近くに頼れる人がいないという環境も考慮されていたかもしれません。

認可保育園以外への保活も同時進行しよう

認可保育園のみに絞って保活を行うと、万が一審査に落ちた場合に子どもの預け先がなくなってしまいます。

とくに待機児童の多い自治体では、次に紹介する認可保育園以外の保育施設の利用も想定して、同時進行で保活を進めておくと良いでしょう。

認定こども園

認定こども園(幼保一体型)とは、幼稚園(教育)と保育所(保育)の機能をあわせ持つ保育施設です。幼稚園教諭と保育士の両方を配置し、学級を編成した教育時間を確保するなどの基準により各都道府県から認定を受けており、各自治体に入園申請を行います。

保育料金は自治体が定める認可保育園の規定と同じです。保護者の就業などにより保育が必要な子どもも、そうでない子どもも預けることができ、3歳以上の子どもは認定区分が変更になっても通い続けられるメリットがあります。子育て相談やおやこイベントの開催など、地域の子育て支援も行っていることが多いです。

デメリットとしては、預かり時間の異なる子どもがいっしょに過ごすため、夕方以降にいる子どもが少ない、保護者参加の行事が多いこともある…など働く親にとってはつらい状況のことも。事前によく確認しておきましょう。

認証保育園

認証保育園とは、東京都独自の基準をクリアした保育園のこと。大都市では国が定めた基準をクリアすることが難しい場合があるため、東京の特性に沿った制度が作られました。認証保育園には駅前基本型(A型)と小規模・家庭的保育所(B型)の2種類があり、各保育園に直接入園申請を行います。

保育料金は、東京都が定める月額費用の基準に基づいて各保育園が決定しています。月220時間以下で利用する場合、3歳未満は月額80,000円以下、3歳以上は月額7,7000円以下が基準です。

認証保育園は国の制度ではカバーできない保育ニーズに応えており、東京都のほかにも千葉市・さいたま市・横浜市・川崎市・大阪市などが同様の認証制度を運用しています。

認可外保育園

認可外保育園(無認可保育園)とは、国の審査をクリアしていないために認可を受けていない保育施設のことです。駅内にある駅型保育所や宿泊も可能なベビーホテル、託児所などが含まれ、各保育園に直接入園申請を行います。

認可外保育園の利用に保護者の就業状況などは関係ないため、定員に空きがあれば入れることが多いです。保育料金は各保育園が定めており、認可保育園に比べるとやや高めです。

共通の規定がないため、夜間保育や短時間保育などによりさまざまな保育ニーズに応えている園もあります。英語や音楽に力を入れるなど特色ある保育を提供している園が多いのも特徴です。

よくある保活Q&A

やるべきことが多く、保活に対して漠然と不安を感じる方もいると思います。保活についてよくある疑問にお答えしますので、参考にしてみてください。

1歳入園は0歳入園よりも厳しい?

保育園は年齢別にクラスが分けられ、それぞれに定員が設けられています。0歳児クラスがある園では、0歳児クラスの子どもの多くが1歳児クラスへ進級するため、定員が埋まってしまい新規の募集がゼロまたはわずかになる場合が多いです。

そのため、定員=募集人数となる0歳入園の方が入りやすく、1歳入園は倍率が高くなります。2歳児クラスも同様に募集はわずかとなるため、復職などの都合により預け先が必要である場合は、少し復職を早めてでも0歳入園を目指す家庭が多くなっています。

早生まれの保活は不利?

0歳児クラスに入園する場合、通常は生まれた年の翌年4月に入園しますが、早生まれの場合は4月時点で子どもはまだ生後1ヶ月〜3ヶ月。生後6ヶ月未満を受け入れている保育施設は限られており、出産前の入園申し込みを受け付けていない自治体が多いのが現状です。

0歳児クラスへの入園が叶わなかった場合はさらに1年後の1歳児クラスからとなりますが、1歳入園の募集はわずかとなることが多いです。これらの事情から、早生まれの保活は不利であるといわれています。

保育園の審査に落ちたらどうすれば良い?

いくら準備しても、保育園に入れないことはあり得ます。審査に落ちた場合は、まず二次募集の有無をチェックし、少し選択肢を広げて申し込みましょう。同時に、認可保育園やベビーシッターなどの保育サービスについて調べ、必要に応じて申し込みを行いましょう。自治体によっては、待機児童となった場合にベビーシッター料金の割引を受けられることもあります。

それでも預け先が見つからない場合は、育休を延長する手続きを行いましょう。育児介護休業法により、保育園に入れない場合などには最長で子どもが2歳になるまで育休を延長することが可能です。

これらの対応をしつつ、途中入園を狙う方法もあります。在園児の引越しなどにより定員に空きが出た場合は、年度途中でも募集がかかることがあります。申請方法は自治体によって異なるため、役所の担当窓口などで確認するようにしてください。

***

保活では、働き方や暮らし方に合う保育園を見つけるために、視野を広く持って多方面から情報収集を行いましょう。地域によっては待機児童の問題があり、保活がスムーズにいかないことも考えられるため、早めの行動が大切です。

妊娠中や産前産後に動かなければいけないケースもありますが、体調と相談しつつ無理はしないように気をつけて。夫婦で協力し合い、地域で利用できるサービスも活用しながら保活を進めてくださいね。

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執筆者

ライター 西方 香澄

徳島で生まれ育ち、大学進学を機に神戸へ。養護教諭・児童発達支援など教育に従事したのち独学でライティングをはじめる。夫・1歳になった娘とクリエイティブな毎日をつくるため、現在デザインも勉強中。

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