子どもの「集中力」を高める遊びについて考えていること

子どもの「集中力」を高める遊びについて考えていること
日常の何気ない遊びの中にこそ、子どもの集中力を高めるヒントが隠れています。保育現場で子どもたちと向き合ってきた経験から、集中力アップの秘訣をご紹介します。
目次

「うちの子、すぐに飽きてしまって…」「もう少し集中して遊べるようになってほしい」そんな風に子どもの集中力を心配するママやパパの声をよく耳にします。でも、集中力は一朝一夕で身につくものではありません。遊びの中で少しずつ育まれていくのです。保育の現場で子どもたちの遊ぶ姿に寄り添ってきた経験から、集中力を高める遊びのポイントについて考えてみましょう。

1.子どもの興味・関心に寄り添う

集中力を高めるためには、まず子どもが興味・関心を持てる遊びを選ぶことが大切です。目を輝かせて遊びに没頭する姿は、集中力が高まっている証拠。一人ひとりの子どもの好奇心に寄り添い、その子ならではの遊びを見つけてあげましょう。電車が好きな子にはレール遊び、色や形に興味がある子には積み木遊びなど、子どもの興味を引き出す遊びを用意するのがポイントです。

2.五感を使った遊びを取り入れる

集中力を高めるには、五感をフルに使った遊びがおすすめ。視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚のすべてを活用することで、脳が活性化され、集中力がアップするのです。砂や泥、水、紙、木の実など、自然の素材を使った遊びは、五感を刺激するのに最適。またリズム遊びや音遊びも、聴覚と運動感覚を同時に使うことで集中力を高める効果が期待できます。

3.手先を使う遊びで集中力を養う

手と脳は密接に関係しているため、手先を使う遊びは集中力アップに効果てきめん。ブロック遊び、パズル、お絵かき、お手玉など、指先の機能を使う遊びを積極的に取り入れてみてください。細かい動きを繰り返すことで、脳の前頭前野が刺激され、集中力が高まるのです。また、手先を使う遊びは、子どもの達成感にもつながります。うまくできたときの喜びが、さらなる集中力を生み出す原動力になるでしょう。

4.集中できる環境づくりを心がける

遊びに集中するためには、環境づくりも欠かせません。落ち着いて遊べるスペースを確保し、不要なものは片付けておくことが大切。テレビやスマホなどの気が散るものは、遊んでいる間はできるだけ控えめに。また、子どもが集中しているときは、あえて声をかけずにそっと見守るのもポイントです。子どもなりのペースで、自由に遊びを展開できる環境を整えてあげましょう。

5.集中力は長く遊ぶ中で育まれる

集中力は、一度の遊びで身につくものではありません。同じ遊びを繰り返し、じっくりと向き合う中で少しずつ育まれていくのです。例えば、ブロック遊びなら、最初は単純な形を作るだけでも、徐々に複雑な構造物を作れるようになります。子どもが飽きずに長く遊べるよう、遊びをステップアップさせていくことが大切。集中力は、遊びを深める過程でこそ身についていくのです。

まとめ

子どもの集中力は、遊びの中で自然と育まれていくもの。大人が意図的に教え込むのではなく、子どもの興味・関心に寄り添いながら、五感を使った遊びや手先を使う遊びを用意してあげることが大切です。また、集中できる環境を整え、長く遊び込める工夫をすることで、子どもの集中力はぐんぐん高まっていくでしょう。

保育士として、子どもたちの遊ぶ姿に日々感動させられています。思い思いに遊びに没頭する子どもたちの輝く瞳を見ていると、遊びのもつ力の大きさを実感させられるのです。ご家庭でも、ぜひ子どもの遊ぶ姿をじっくりと見守ってあげてください。きっと、子どもの集中力が高まっていく様子を目の当たりにできるはずです。子どもの可能性を信じて、一緒に遊びを楽しみましょう。

ライター/監修:でん吉(保育士資格)

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執筆者

保育士 でん吉

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