「運動神経は遺伝で決まる」と思われがちですが、実は環境の影響も大きいことが分かっています。確かに、筋肉のつき方や身長などは遺伝の影響を受けますが、運動能力の発達には幼児期の過ごし方が重要です。特に 「楽しい!」と思いながら体を動かすことが、運動好きな子を育てるカギになります。
また「ゴールデンエイジ」と呼ばれる12歳頃までに、さまざまな動きを経験することで運動神経がぐんぐん伸びると言われています。ですから「苦手そうだから」と決めつけず、まずは楽しく遊ぶことから始めてみましょう。
運動を好きになるためには「成功体験」「おやこで楽しむ」「多様な遊び」 の3つが大切です。
「ボールをキャッチできた!」「かけっこで勝てた!」などの成功体験が、子どもに自信を与えます。「難しい」「やりたくない」と感じてしまうと、子どもは意欲を低下させてしまうものです。最初は簡単な遊びから始め、成功を積み重ねましょう。
子どもが「やりたい!」と思うような関わり方や励ましをしましょう。ゲーム形式にしたり「悪者を倒そう!」と目的のある流れにしたりすると、子どもは興味を持つようになります。例えば公園で「どっちが早いかな?」と親御さんと競争して、競争心が高まるようにするのもよいでしょう。子どもの様子をよく観察して、意欲が高まる工夫をしてみてください。また、親御さんが笑顔であると子どもは、指示を聞き入れやすいとも言われていますので、ぜひ一緒に楽しめる遊びを見つけてみてくださいね。
幼児期には、1つのスポーツに特化するよりも、 走る・跳ぶ・投げる・バランスを取る などの基本動作を遊びの中で経験することが大切です。さらに、ボールを走りながら投げたり、リズムを取りながら踊ったりする組み合わせの動きへも繋がり、巧みな体の動かし方も習得できるでしょう。
年齢に合わせた遊びを取り入れることで、無理なく楽しく体を動かせます。
『動物の真似っこ歩き』
キリン歩き:つま先立ちになり、背筋を伸ばして歩く。
ペンギン歩き:膝をのばしてつま先を上げ、かかとで歩く。
くねくね歩き:地面にくねくねと曲がる線を書き、その上を歩いたり走ったりする。
しっぽ取り:ひもなどでしっぽを作り、ズボンなどにはさむ。自分のしっぽを取られないように逃げながら、相手のしっぽも狙い取る。
なわくぐり:長縄をくぐる遊び。縄が上に上がっているときにくぐることができる。
後ろ歩き:線の上をたどりながら後ろ向きであるく。
ひらひら花びらキャッチ:上から落ちてくる花びらをキャッチします。ティッシュやハンカチなど素材によってスピードが違うので楽しめる。
鉄棒・うんてい:棒につかまって体をぶらぶらさせる。ぶらぶらさせることで、リズミカルに移動できる基盤をつくる。
縄跳び:道具を使いながら、体をうまく動かす。
簡単なルールを取り入れ「ここまでやろう!」と目標を決めると子どもは飽きずに取り組めます。 親御さんも一緒に遊び、うまく出来ているところを褒めて、意欲につなげましょう。
運動の得意・不得意は、幼児期の経験で大きく変わります。「楽しく体を動かすこと」を大切にしながら、年齢に応じた遊びを取り入れてみてください。「親が運動が苦手だから…」と投げ出さずに、取り組んでみましょう。春の暖かい日差しの中で、おやこで一緒に体を動かせば、運動好きな子への第一歩になるはずです!
監修/ライター:オオイシ(幼稚園教諭二種・保育士・ヨガインストラクター)
幼児期に身につけておきたい「36の動き」と幼児が運動遊びを楽しむことの重要性
2020.10.14
雨の日でもたっぷり体を動かせる【サーキット遊び】セリアのプールスティックと...
2022.10.06
【セリアのプールスティック】「体力を持て余し続けている兄弟」が汗だくで挑戦...
2021.10.05
小学生の新体力テストとは?8種目の測定方法や学年・男女別平均値をチェック!
2023.05.09
2歳児にぴったりの習い事とその選び方、長く楽しむコツをご紹介
2024.08.02
運動会のおもしろい種目20選|年齢別に盛り上がる種目・親子競技を大特集!
2023.09.29
春の遊びにぴったり。楽しみながら運動が得意な子に
2025.03.21
【プロが指南】そろそろ補助輪なしで自転車に乗らせたい…1時間で子どもがスイ...
2021.12.25
リトミックはどうやったらいいの?年齢別のやり方やメリットを保育士が徹底解説!
2023.01.27
花粉症は桜やチューリップでは起こらない!?子どもに聞かれてもこれで完璧!つ...
2022.03.24