子どもの「孤食」の原因と対策｜食を通した家族のコミュニケーションについて

「孤食」の時間があることに寂しさを感じているママやパパも多いのではないでしょうか。

忙しい毎日の中でも、食を通して家族のコミュニケーションを深めるヒントはきっとあります。 保育の現場で、食の大切さを子どもたちと育んできた経験をもとに、孤食への向き合い方をお伝えしましょう。

笑顔あふれる食卓を囲む時間を、もう一度家族の日常に取り戻すために。

1. 孤食の原因を探る

まずは、孤食の原因を見つめることから始めましょう。 家族のバラバラな生活リズム、子どもの好き嫌いや食べムラ、食事中のスマホやテレビの利用など、その背景は家庭によって様々。

子どもたちの食の姿勢に目を配りながら、ご家庭の状況もお聞きするようにしています。 孤食の原因を一緒に探ることで、改善への糸口が見えてくるはず。

ご家庭でも、食卓を囲む時間が減った理由を振り返ってみてくださいね。小さな気づきが、孤食の課題解決への第一歩となるでしょう。

2. 家族の生活リズムを見直す

孤食の解消には、家族の生活リズムを見直すことが大切なポイントです。

保護者の仕事の都合や子どもの習い事などで、なかなか食事の時間が合わないというご家庭も多いもの。 でも、週に1〜2回でも、家族みんなで食卓を囲める時間を作ることをおすすめします。

園でも、子どもたちが揃って食事を楽しむ時間を大切にしています。

食事の時間を共有することで、家族の一体感が生まれるはず。 ご家庭でも、朝食や夕食の時間をみんなで合わせられる日を探してみてくださいね。

3. 食事の時間を大切にする

日頃から食事の時間を大切にすることも、孤食を防ぐ秘訣の一つです。

テレビを消して、スマホを置いて、食卓に向かう習慣を作ってみましょう。 園では「いただきます」の挨拶から始まり、お当番の配膳、食後の歯磨きまで、一連の食事の流れを大切にしています。

ご家庭でも、食事の時間をみんなで共有する喜びを味わってくださいね。 料理を手伝う、食卓を一緒に用意するなど、子どもも食事の準備に参加できると良いでしょう。

食事の過程を大切にする姿勢が、孤食の解消につながっていきます。

4. 食卓での会話を楽しむ

学校や園での出来事、好きな食べ物の話題など、家族みんなで食の喜びを分かち合える時間を作りましょう。

園では、子どもたちが食事中の会話を通して、コミュニケーションの力を育んでいます。

ご家庭でも「今日の給食は何が出たの︖」「この料理、どこが美味しい︖」など、食を通した会話を弾ませてみてくださいね。 食卓での何気ない一言が、家族の絆を深めていく特別な時間になるはずです。

おしゃべりに夢中で、食事が進まない日もあるかもしれません。 でも、それもまた食卓を囲む醍醐味の一つ。

会話から生まれる温かな一体感を、たくさん味わってもらいたいです。

5. 食の喜びを共有する

何気ない日常の食事も、食の喜びを共有する機会と捉えることが大切。

週末の食事作りを家族みんなで楽しんだり、行楽のお弁当を一緒に用意したり。 ちょっとした工夫で、食を通した家族のコミュニケーションは広がります。

園でも、食育活動を通して、食の大切さを子どもたちと育んでいます。 ご家庭でも、料理を作る過程から、食卓を囲む時間まで、家族みんなで食の喜びを分かち合える機会を作ってみてくださいね。

食卓に集うことへのワクワクが、孤食の課題を乗り越える原動力になるはずです。

まとめ

子どもの孤食は、家族のバラバラな生活リズムから生まれる現代の食の課題の一つ。 でも、食事の時間を大切にし、食卓での会話を楽しむことで、意識が変わってきます。

家族の時間を調整し、食の喜びを共有する機会を意識的に作りましょう。 そうした小さな積み重ねが、孤食の解消へつながります。

保育士として、たくさんの子どもたちの食の姿を見守ってきました。 友だちと食べる喜び、みんなで作る楽しさ。

食の持つ力の大きさを実感させられます。 ご家庭でも、ぜひ食卓を囲む時間を大切に過ごしてみてください。おいしい！楽しい！の声が飛び交う、あたたかな食卓の記憶は、子どもの心の糧になります。

忙しい毎日だからこそ、食で家族の絆を深める時間を作っていけたら素敵ですよね。

ライター / 監修：でん吉（保育士）