子どもの「早口」が気になる方へ|ゆっくり話す習慣をつけるためのコツ

子どもの「早口」が気になる方へ|ゆっくり話す習慣をつけるためのコツ
早口は多くの子どもに見られる言葉の発達の特徴です。 大切なのは、子どもの話したい気持ちを受け止めつつ、ゆっくり話す習慣を育むことです。 保育の現場で培った知恵をもとに、早口とうまく付き合いながら、会話を楽しむコツを紹介します。 おやこで「ゆっくりさん」になって、言葉の冒険を一緒に味わってみませんか。
目次

「うちの子、話すのが速くて聞き取りにくいんです」「早口が気になって…」 子どもの「早口」に不安を感じているママやパパも多いのではないでしょうか。

早口は言葉の発達の過程でよく見られる特徴の一つ。

ゆっくり話す習慣は、ちょっとした働きかけで身につけられます。 保育の現場で子どもたちの言葉の成長を見守ってきた経験をもとに、早口への向き合い方をお伝えしましょう。

焦らずゆっくりと、子どもの話す力を一緒に育んでいきましょう。

1. 早口の原因と特徴を知る

まずは、子どもの早口の原因と特徴を理解することが大切です。

言葉の発達が著しい幼児期は、頭の中の言葉に口が追いつかず、早口になりやすい時期。 話したい気持ちが先走って、速いスピードで言葉が飛び出してしまうのです。

園では、子どもたちの言葉の成長の個人差を踏まえながら、一人ひとりのペースを大切にするようにしています。ご家庭でも、早口は言葉の発達の過程の一つと捉えて、見守る姿勢を持つことが重要です。

子どもの話したい気持ちを受け止めつつ、ゆっくり話すことの大切さを伝えていきたいですね。

2. ゆっくり話すお手本を見せる

子どもに「ゆっくり話してごらん」と言葉で伝えるのは簡単ですが、実際に習慣づけるのはなかなか難しいものです。

そんなときは、大人がお手本を見せることが効果的です。 普段の生活の中で、ママやパパ自身がゆっくり話す姿を意識して見せてみましょう。

園でも、保育士が穏やかなトーンでゆっくり話すことを心がけています。 子どもは、身近な大人の話し方をよく観察し、自然と真似するもの。

ご家庭でも、会話のペースをゆっくりにしたり、言葉の間を少し長めに取ったりしてみてくださいね。 聞き取りやすい話し方のお手本が、子どもにゆっくり話す心地よさを伝えてくれるはずです。

3. 「ゆっくりさん」になってみる

「ゆっくり話す」ことを、子どもと一緒に意識して練習してみるのもおすすめの方法です。

例えば「今日は『ゆっくりさん』になってお話ししてみようか」と呼びかけ、ゆっくりなペースで会話するゲームをしてみましょう。

園でも「ゆっくりさん、だあれだ︖」などのクイズを取り入れ、楽しみながらゆっくり話すことを意識づけています。 ときには、大げさなほどのスローペースで話してみるのも面白いですよ。 「ゆっくりさん」になりきることで、普段の早口に気づき、話す速度をコントロールする面白さを感じられるはず。

おやこで「ゆっくりさん」になって、会話を楽しんでみてくださいね。

4. 「ゆっくりのまほう」をかける

「ゆっくり話してごらん」と言われるよりも「ゆっくりのまほうをかけるよ」と言われる方が、話すペースを意識しやすい子もいます。

おやこで「ゆっくりのまほう」をかけ合うのも、早口への効果的なアプローチになります。

例えば「ゆっくりのまほうの呪文を唱えるよ。ゆっくり~、ゆっくり~、ゆっくりんこ!」など、おやこオリジナルの呪文を考えてみましょう。 呪文を唱えた後は、まるで本当にまほうをかけられたかのように、ゆっくりとした口調で話すことを意識してみてください。

「まほう」という特別な設定が、子どもの話すペースへの意識を高めてくれるはず。 「ゆっくりのまほう」で、おやこの会話が楽しく弾むことを願っています。

5. 言葉の発達の個人差を大切に

何より大切なのは、子どもの言葉の発達の個人差を受け止め、焦らずゆっくりと向き合うことです。

早口の改善は、一朝一夕にはいきません。

ときには、話す速度が元に戻ってしまうこともあるかもしれません。 でも、それもまた言葉の成長の過程。

ご家庭でも、子どもの話したい気持ちに耳を傾けつつ、小さな変化を見逃さずに褒めてあげる姿勢を大切にしてくださいね。 保育の現場でも、一人ひとりの言葉の育ちに合わせて、長い目で見守ることを心がけています。

子どもの話す力は、おやこの会話を重ねる中で、きっと少しずつ花開いていくはず。 ゆっくりな語り口から聞こえる、言葉の芽生えを一緒に味わっていきましょう。

まとめ

子どもの早口は、言葉の発達の過程でよく見られる特徴の一つ。

ゆっくり話すお手本を見せることや「ゆっくりさん」になって会話を楽しみましょう。 また「ゆっくりのまほう」をかけ合うことなどで、話すペースへの意識を高めていくことができます。

そして何より、言葉の発達の個人差を大切にし、焦らずに見守ること。 その積み重ねが、子どもの話す力を育む土台になります。

早口から始まった言葉が、日々の会話の中でゆっくりと紡がれる姿。友だちとの対話が弾むようになっていく姿。その一つひとつが、かけがえのない言葉の成長の記録です。

ご家庭でも、どうか子どもの話したい気持ちに耳を澄まし、ありのままを受け止めてあげてください。 今は聞き取りにくい早口も、いつか豊かな言葉の表現へと変化していく。

その芽生えを優しく包み込むように、ゆっくりと語り合えるおやこの時間を大切にしていけたら。 そんな想いを込めて、言葉の冒険をこれからも見守り続けていきたいと思います。

ライター/監修:でん吉(保育士)

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執筆者

保育士 でん吉

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