おむつ外れが遅い子への向き合い方｜焦らず、子どものペースに合わせるコツ

「同い年の子は、もうおむつが外れているのに…」おむつ外れが遅い我が子に焦りを感じているママやパパも多いのではないでしょうか。

でも、大丈夫です。 おむつ外れのペースには個人差があるもの。 子どものペースに合わせて、無理のない範囲でトレーニングを進めていくことが何より大切なのです。

保育の現場で子どもたちのおむつ外れに寄り添ってきた経験をもとに、向き合い方のヒントをお伝えします。 焦らずゆっくりと、子どもの自立の一歩を一緒に応援していきましょう。

1. おむつ外れの個人差を理解する

まずは、おむつ外れの個人差があることを理解しておくことが大切です。

子どもの発達には、一人ひとりの特性があるもの。 おむつ外れも、早い子もいれば、ゆっくりな子もいます。

園では、個々の発達段階に合わせて、無理のないペースでトイレットトレーニングを進めるようにしています。ご家庭でも、周りの子どもと比較するのではなく、我が子のペースを尊重する姿勢を大切にしたいですね。

「うちの子はゆっくり」と受け止められることが、子どもに合ったトレーニングの第一歩になります。

2. 子どもの興味関心を引き出す

おむつ外れが遅い子どもへのアプローチで大切なのは、トイレに対する興味関心を引き出すこと。

例えば、トイレの絵本を読んだり、トイレごっこ遊びを取り入れたりして、トイレへの親しみを育んでいきます。

園でも、楽しいトイレタイムの雰囲気づくりを心がけています。 キャラクターの付いたパンツを用意したり、トイレに行けたらシールを貼ったりと、トイレを楽しく感じられる工夫が効果的。

ご家庭でも、子どもの好奇心をくすぐるようなアプローチを考えてみてくださいね。 トイレが「楽しいところ」という印象を持てることが、おむつ外れへの一歩を後押ししてくれるはずです。

3. できたことをしっかり褒める

トイレトレーニングでは、できたことをしっかりと褒めることが何より大切。

子どもは、大人に認められることで自信を得て、次の行動につなげていくもの。

園では、トイレに座れたこと、おしっこが出たことなど、小さな成功体験を見逃さず、かなり大げさに褒めるようにしています。 ご家庭でも、子どもができたことを具体的に褒めてあげましょう。 「トイレに座ってがんばったね」「おしっこができてすごいね」と、子どもの頑張りを言葉に表すことを心がけてください。

褒められる経験の積み重ねが、子どものトイレへの前向きな気持ちを育ててくれるはずです。

4. 失敗にはさりげなく対応する

トイレで失敗することは、トレーニングの過程ではよくあること。

でも、失敗を叱ったり、過度に気にしたりするのは得策ではありません。 失敗したときは、「ドンマイ」とさりげなく対応することが大切。

園でも、失敗を責めるのではなく、「次はトイレでしようね」と前を向く声かけを心がけています。 ご家庭でも、失敗を恐れず、チャレンジする気持ちを応援してあげてください。

パンツが濡れても、バスタオルで拭けば良いだけのこと。 子どもの自尊心を大切に、プラスの声かけを重ねていきたいですね。

5. 子どものペースを尊重する

何より大切なのは、子どものペースに合わせてトレーニングを進めること。

おむつ外れは一朝一夕では完了しません。 ときには後戻りすることもあるかもしれません。 でも、それもまた成長の過程。

ご家庭でも、焦らずゆっくりと、子どもの気持ちに寄り添う姿勢を大切にしてください。 園でも、一人ひとりの発達段階に合わせて、長い目で見守ることを心がけています。

ゆるやかなペースで、子どもの自立の芽生えを応援する。そんな気持ちで、トイレトレーニングに臨んでいけたら素敵ですね。

まとめ

おむつ外れが遅い子どもへの向き合い方は、個人差を理解し、興味関心を引き出しながら、できたことをしっかり褒めることが基本です。失敗にはさりげなく対応しつつ、何より子どものペースを尊重すること。

その積み重ねが、子どもの自立への一歩を後押ししていくのです。

どうかおむつ外れに焦らず、子どもの小さな一歩ひとつひとつを見守ってあげてください。ゆっくりでも着実に、子どもは自分でトイレに行けるようになります。必ずなります。

むしろおむつだった頃の苦労が近い将来に、とてもいい思い出になるのです。

ライター/監修：でん吉(保育士)