『うちの子、図形問題苦手かも?』そんなときに試したい、粘土で楽しく理解力アップの秘訣

『うちの子、図形問題苦手かも?』そんなときに試したい、粘土で楽しく理解力アップの秘訣
元・小学校教員の、かなです。おうち遊びのレパートリーに、ねんどあそびは入っていますか?手がベタベタするので家ではやりにくい遊びですよね。しかしねんどあそびは、算数でつけにくい空間認知能力を育てるのにぴったりのあそびなのです。
目次

空間認知能力が弱い子どものねんど作品

平面作品である絵とちがい、ねんどは立体作品を作ることができます。 算数で、図形を捉える力が高いなと感じるお子さんは、ねんどを使って発想豊かにいろいろなものを作る印象があります。 逆に図形の感覚が弱いお子さんは、ねんどを使っても平面作品になってしまうことがあります。 粘土板の上に、花や動物の形を平面で作ってしまうのです。

空間認知能力の発達

発達心理学では有名な、ピアジェとインヘルダーの「3つの山問題」があります。 3つの山の模型は、見る方向によって違う見え方をするのですが、空間認知能力が発達していない段階の子どもは、自分の見ているものがそのまま他の人にも見えていると考えます。

ねんどで立体的な作品を作ると、いろいろな角度からの見え方を気にしないといけません。 空間認知能力をはたらかせる必要が出てくるのです。

子どもに立体的な作品を作らせるためには

ねんどで立体的な作品を作ることになれていなければ、次のような工夫をしてみてください。

テーマのくふう

立体的に作って楽しめるテーマを投げかけてねんど遊びをしてみましょう。 恐竜や車、おうちごっこなどが好きなお子さんは、それをテーマにするとうまくいきます。 とくにおうちは、家の中をつくる必要があるテーマです。 ドールハウスのように、家の壁にまどをつくったり、中にある家具を工夫したりして作ってみましょう。 電車や車が好きなら、トンネルや立体的な駐車場を作るのもいいですよ。

作り方の工夫

ねんどを長いひも状にのばして重ねるように形を作っていくと、立体的なものを上手に作ることができます。 箱のような形にして、ねんど用のヘラを使って穴をくりぬき、窓を作ってみてあげてください。 穴から中が見えると、子どもはとても喜んで、中にいろいろなものを作りたくなります。

ねんどのかたまりを手で力一杯握ると、おもしろい形ができます。 偶然できた形を「○○みたい」と見立てて、発想をふくらませて動物園を作ると、発想力を伸ばすことができます。

ねんどだけではなく、プリンカップやトレーなどを組み合わせるのもおもしろいです。 屋根や橋など強度が必要なところに使って、高さのある作品ができます。 粘土板を何枚もつなげて街を作っていくのも、空間的に広がりのある作品ができるのでおすすめです。

おわりに

ねんど遊びに限りませんが、親御さんが楽しむ姿が子どもの興味を引きつけます。 大人が上手でなくてもかまいません。お子さんとお話しながら「これをつなげてみたらどうなるかな」「ベッドを作ってみたよ」というように、一緒に遊んでみてください。 一人で黙々とねんど遊びができるようになったらしめたもの。 空間認知能力はもちろん、創造性や手先の器用さがどんどん伸びていきますよ。

ライター/監修:かなせんせい(小学校教諭専修免許状、幼稚園教諭第一種免許状、中学校教諭第一種免許状(理科)、高等学校教諭第一種免許状(理科)、図書館司書教諭)

line
監修者

・小学校教諭専修免許状/幼稚園・中学校(理科)・高等学校(理科)教諭第一種免許状/図書館司書教諭免許状資格 かなせんせい

小学校に15年勤務し、教員として子どもや親御さんとかかわってきました。教え方や自分の子育ての経験を保護者に伝えたときに喜んでもらえた経験から、退職してからもライターとして活動しています。

かなせんせいさんの記事一覧をみる

おすすめ記事

「知育・遊び」人気ランキング

うちの子の年齢別情報

おやこの毎日に
役立つ情報をお届けします

facebook instagram