子どもの運動神経は生まれつきのものじゃない!スポーツ系習い事を始める前に親が知っておきたいこと

子どもの運動神経は生まれつきのものじゃない!スポーツ系習い事を始める前に親が知っておきたいこと
運動音痴は習い事で改善できる?運動神経、運動のセンスは遺伝で生まれつきのもの?3歳、4歳、5歳、6歳のスポーツの習い事のメリット、注意点、育まれる力についてコナミスポーツクラブに取材。幼児期の運動は身体のコーディネーション能力を育てるためにも大切なものとわかりました。
目次

子どもが年少になる3・4歳ごろから「何か習い事を始めようかな?」と気になり始めるママやパパは多いのではないでしょうか。
その中でもスポーツ系がいいな、と考える人は少なくありません。

いろいろな習い事がある中で、うちの子には何が向いている? うまくできるのかな? と迷いますし、どんな力がつくのだろうと気になりますよね。

そこで、今回は幼児期からスポーツを行うことについて、コナミスポーツクラブが運営する子ども向けスクール「運動塾」の古賀照生さんにお話を伺いました。

運動神経は遺伝や生まれつきのものではなく運動経験で培われる

うちの子、運動神経がいいタイプかもわからず、スポーツ系の習い事はむいているのか?と悩んでいます

おやこのくふう編集部 編集部

コナミスポーツクラブの「運動塾」が考える、3~6歳の幼児期に運動を始めるとよい理由を紹介します。

まずは、運動をすることで、健康な体ができてきて、そして心身とも成長することができるということが一番に挙げられます。
そもそも運動神経(運動能力)は生まれつきのものではなく、運動経験により培われていくものなので、早くから体の動かし方を身につけていくことは、どんな子どもにとってもとても良いことといえるでしょう。

運動能力が飛躍的に伸びるのは、9~12歳のゴールデンエイジと言われています。この時期は、神経系の発達と身体の発育のバランスが非常に良く、運動能力を高めるのに最も適しているからです。
この時期には身体の発育と相まって"新しい運動を何度か見ただけで、すぐにその運動を見よう見まねでこなすことができる"など、技術習得が飛躍的に伸びます。

そんな飛躍的に伸びる児童期に向けて、幼児期は種まきの時期なのです。
幼児期に運動の感覚や、多様な体の動かし方を経験することで、運動できる「基礎」が身につき、その後のゴールデンエイジ時代に向けての伸びが大きく違ってくるのです。

身体の"コーディネーション能力"が幼児期の運動で育っていく

「コーディネーション能力」とは、これまでいわゆる”運動神経”と呼ばれてきた能力のことです。これは自分のカラダを思い通りに動かすために必要な能力で、以下の7つに分類されます。

具体的にはこのような能力です。

コーディネーション能力の7つの分類

  • 識別能力:手足や道具などを精密に操作する能力
  • 定位能力:自分との位置関係を正確に把握する能力。距離感と空間認知
  • 変換能力:状況に合わせてすばやく動きを切り替える能力
  • 反応能力:合図にすばやく正確に対応する能力
  • リズム能力:動きをまねしてイメージを表現できる能力
  • バランス能力:体のバランスを維持し、崩れをすばやく回復する能力
  • 連結能力:なめらかに動くなど、関節や筋肉の動きをタイミングよく同調させる能力

コナミスポーツクラブの運動塾では、このコーディネーション能力を育てることを大切にしています。
それには、さまざまな動きを経験することが重要で、とくに吸収力の高い幼少期・児童期に多くの運動経験をすることが、これらの能力を育てててくことになります。
この「コーディネーション能力」はスポーツはもちろんコミュニケーション能力や学力向上にも関連していて、子どもがこれから生きていくうえで、日常生活に欠かせない能力とも言われています。

この時期に必要なのは、ほめて伸ばす"勇気教育"

習い事に行っても「やっぱりやりたくない…」など言い出しそうで心配です

おやこのくふう編集部 編集部

コナミスポーツクラブでは、キッズスクールでは「勇気教育」「ほめる型指導」という指導を心がけています。
つねに指導者ができるだけ細かく目を光らせて、できたことをしっかりほめて「これができたから、次はこれをがんばろう!」とプラスアルファの課題を提示していきます。
子どもの意欲は「よくできたね」とほめてもらうことで向上します。言葉だけでなく、拍手したり、ハイタッチしたり、頭をなでたり…行動によって賞賛の気持ちを伝えたりもします。 ひとつのことをやりとげたことで、子どもに「できた!」という感激が生まれ、これが新たな意欲を生みだし、次のことにチャレンジしたいと思う勇気が身についていきます。

それは、技術の面だけではありません。
例えば、初めて親御さんと離れて1人でプールに入る子の約3割は泣いて入れないんです。それが、泣き止めた。次は1度も泣かなかった。泣かずに勇気をもってチャレンジできている。それだけでも、成長です。
そんなちょっとの成長を見逃さずほめることで、それが子どもの自信になり、「がんばろう」と意欲をもてるように心がけています。

また定期的に進級テストを受ける「進級システム」でも、子どもは自分の成長を実感し、やる気を持ち続けることができます。

スポーツ系の習い事はこのように、幼児の心の成長に必要な、「ほめるきっかけ」や「達成感を感じる機会」にあふれているものといえるでしょう。

子どもの自信や心の成長をはぐくめる

そのほか、挨拶をしっかりする、ルールを守る、お友だちを応援する…など、礼儀・協調・自立の面での成長もとても大切なことです。
スポーツを通してこういした点を経験していけるというのも大きな特長といえるでしょう。

ちなみに、コナミスポーツクラブの運動塾では毎月「マインド目標」というものを設定して、「今月のマインド目標は『大きな声で返事をすることです』」など確認して意識づけをしてからクラスをスタートする取り組みを行っています。
スポーツを通じてより広い世界で通用する人格形成を目指していけるのです。

なるほど。運動を通して、体だけでなく心も大きく成長していくんですね

おやこのくふう編集部 編集部


いかがでしたか。
運動神経が花咲くのはもう少し先の小学校高学年。それにむけて幼児期には種をまいておくことの大切さも感じました。
スポーツ系の習い事を始めるにあたって、うちの子は運動があまり得意じゃなさそうと思っても、あまり心配する必要はないのかもしれませんね。


取材協力:コナミスポーツクラブ キッズスクール「運動塾」

生後4か月から参加できる多彩なスクールを開校中。
長年の研究・指導・運営ノウハウをもとに、安全・安心に最大限に考慮しながら、子どもがやる気をもって楽しみながら運動能力を高めていける指導に取り組む。現在、水泳、体操、ダンス、ゴルフ、サッカーなど12種類以上のスクール・プログラムを用意している(教室により種類の数は異なる)。

体験・お問い合わせはお近くの施設まで。
コナミスポーツクラブ キッズスクール「運動塾」

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執筆者

ライター 赤司 陽子

大学卒業後、製薬会社での勤務を経て、大手教育関連企業に転職。約10年間幼児教育・小学生教育事業に携わる。その後夫の海外赴任に随行し、アメリカで出産・育児を経験。多様な価値観に触れる。帰国後、フリーのプランナー・エディター・ライターとして活動中。現在、5歳女子・3歳男子の年子育児に奮闘中。

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