【小1の壁リアル座談会】宿題やPTA、学童…いちばんの悩みは「子どもの意思の尊重」だった!2021年入学組が語る

【小1の壁リアル座談会】宿題やPTA、学童…いちばんの悩みは「子どもの意思の尊重」だった!2021年入学組が語る
【小1の壁座談会】「小1の壁」とは、小学校に入学したときにおやこが直面するさまざまな問題のこと。近年この「小1の壁」が話題になっています。実際に小1の壁を経験したママたちが何が大変だったのか、思ったほどではなかったことなどを語りました。
目次

子どもが小学校に入学すると、生活面や学習面などおやこの生活は大きく変化します。そして、幼稚園・保育園と違う環境の中で直面する、「宿題をやる時間がない」「お友だちとのトラブルが増える」など、発生するさまざまな問題を「小1の壁」と呼びます。

SNSでは「#2021年4月小学校入学児童保護者からの伝言」 というタグが作られ、先輩ママ・パパから、小1の壁の乗り切り方を伝授していたり…と多くのママ・パパが気になっているよう。

そこで実際に「おやこのくふう」編集部で、2021年4月にわが子の小学校入学を経験したママ&2022年に子どもの小学校入学を控えたパパがぶっちゃけ座談会を開催!

来春の入学に向けて「小1の壁」のホントのところを語ります。

座談会メンバー

スタッフF

東京都内在住の小学校1年生の息子と3歳の娘がいるフルタイム勤務ママ。息子は元気いっぱいのタイプで民間学童と学校併設の学童を併用中

スタッフO

小学校4年生の娘と小学校1年生の息子がいるフルタイム勤務ママ。息子が入学のタイミングで引っ越し、転校したため2校で小1の壁を経験

スタッフA

保育園年長クラスの息子がいる共働きのパパ。ふだんから子どものお迎えや習い事の送迎など、子育てにフルコミット。来年からの学童保育をサーチ中。

授業中、座っていられる?宿題はいつやる?

スタッフA:まずは小学校でいちばん重要になる授業や学習についての壁です。とくに男の子の親から不安の声があがったのが、「ちゃんと座って授業を受けられるのか?」ということです。

スタッフF:うちの子はまさに元気が有り余るタイプの男の子。同じ不安を持っていましたが、今の小学校の授業はけっこう工夫されているんです。とくに入学当初は45分みっちり座って話を聞くような授業は少なかったようで、途中で立ち上がってワークをしたり、体を伸ばす時間を挟んだりと先生も工夫してくれていました。

スタッフA:そうなんですね。安心しました。授業の進み具合ってどうなんでしょう?急に進みが早くなったりすると聞いたことがあります。

スタッフF:わが子の学校では算数の授業は習熟度別にクラス分けされていて、ていねいに見てくれている感じはあります。ただ一方で、1年生から習熟度でクラス分けするって、かえって苦手意識を植えこまないのだろうか…と気にはなりますが。

スタッフO:東京都の小学校は習熟度別になっている学校が多いのかもしれませんね。わが家は都内から隣の県に引っ越したら、習熟度別ではなくなってしまいました。そこで単元ごとにわかっているかどうか、学校とは別で家で通信教材を使ってチェックしてます。小1の算数は足し算引き算だけでなく、時刻や時間、単位など2年生以降の算数の基礎になるので…。

スタッフA:宿題はいつやらせていますか?働きながらだと、学童にも行っているし宿題を見る時間がとれなそうです。

スタッフO:うちは帰ったらとにかく宿題をやる!と入学当初から習慣づけをしています。わりとのんびりした校風なので、子どもが学校になれる7月ぐらいまで宿題がなかったのもありがたかった!
学校や先生によって宿題の方針も大きく違うと感じますね。ふだんはしっかり見れない分、夏休みなどの長期休暇は、時間をとって子ども理解度を測るようにしています。

スタッフF:うちは宿題は基本は学童でやってきてくれます。やってこなかった場合には、テレビっ子なので「宿題をやらないとテレビは見れないよ」というとやり始めますね(笑)。
ただ先生がひらがなの止めはねなどに厳しく、その直しをさせるのが大変で…。入学当初はやはり疲れていて、夕飯を食べずに寝てしまうこともありました。そういうときは、朝いっしょにやったりと綱渡りです。

新生活におやこでぐったり…?

スタッフA:やっぱり疲れて寝ちゃったりするんですね。働くママ・パパからは、学童と学校など生活面の変化をどうやりくりしているのか気になるという声もありました。

スタッフF:うちは学校の学童ではお迎えが間に合わないので、民間の学童も使っていますが、「今日は学校の学童、明日は民間」というのが子どもにとっては複雑なようで疲れるみたい。
学校の学童はクラスのお友だちがいるけど、民間にはいないので行くのを渋ったり…。子どもの意思が出てくるので、それを尊重してあげたいけど…という葛藤がありますね。

スタッフO:これまで保育園は「みんな行くもの」だったけど、小学校ではそうじゃないから学童が合わない子の場合がつらいですよね。「小1の壁」のいちばん難しいところが、親側の都合だけで解決できないことじゃないかと思います。

スタッフA:そうですよね。親が働いていないおうちの子もいますしね。うちの地域では、学校併設の学童が荒れているというような話もあるのですが、どうでしょうか?

スタッフF:うちの子の学校は中学受験率が高く、越境してくる人もいるような人気の公立小学校なんですが、それでも学童でのトラブルはあります。4~5月はよく学童から「こんなことがありました」と電話がかかってきていました。

スタッフO:とにかく学童は先生に対しての子どもの数が多くて、園生活ほど先生の目が行き届かないですよね。わが子は、お友だちが上級生とのトラブルに巻き込まれているのを見て行くのを渋るようになりました…。

スタッフF:うちはいろんな子がいるし、そんな経験も勉強のうち…と思っていかせていますが、敏感な子にはつらいですね。学童が合わない子は、早々に辞めてしまうこともありますし、いっそ留守番の練習をしたほうがいいのかなと思います。
実際に学童からも留守番の練習をするように言われています。民間の学童は送迎もあって手厚いのですが、やはり費用面が気になって…。ただ連絡もメールでできたりと、働く親にはありがたいですね。

スタッフO:わが家は4年生になった娘もいるのですが、1年生のときは学童を嫌がる娘の居場所に苦労しました。2年生の終わりごろから、コロナで在宅勤務がスタートしたので綱渡りしながら、どうにかやっています。
ただ思った以上に子どもが成長するのも事実です。授業時間も伸びるし、留守番もできるようになったし、困ったときにヘルプできるママ友もできました。親も思いきって子どもの成長に賭けてみる…みたいなことで乗り切れるのが小1の壁かもしれません。

スタッフF:そうですね。春には疲れてごはんも食べずに寝てしまっていた息子も、今はちゃんと生活リズムをこなせていますし、綱渡りだけど徐々に楽にはなってきているのかも。GPS端末を持たせて、学童から1人で帰ってくることもできています。

コロナでPTA役員の負担が減った!?

スタッフA:次は親側の「小1の壁」です。PTA活動はどうでしょうか?旗振り当番などの負担を気にする声も多かったです。

スタッフF:今年はコロナの影響でPTAが駆り出される地域のお祭りとか学校行事が軒並み中止になって、役員の仕事はかなり減っている学校が多いと思います。

スタッフO:そうなんですよね。私はちょうどコロナ前の2019年度にPTAの役員をやったのですが、連絡はLINEだったり作業がデジタル化されていたり、働くママが増えていたので「絶対来て!」といった圧力は感じませんでした。いっしょにやる人次第というのもありますが…。

スタッフA:だいたいどのぐらいのペースで役員をやるのでしょうか?

スタッフF:学校や児童の数によりますよね。うちは2年に1回のペースと言われていますが、やらない人もいますし強制的な感じは以前ほどではないのかも。本部役員をやると、きょうだいの代まで役員免除になるのですが、それほど大変なのか…とちょっと怖気づいてしまいます。

スタッフO:うちの学校は6年間で1回、何かしら役員をやる感じです。1年生の親には役職がつかないので、立候補者も多いですよ。
できれば同じ学校の上級生ママ・パパの知り合いに、何年に1回やらなきゃいけないのかなどヒアリングして、作戦を練ってもいいのかも。ママ友の中には、下の子の育休に合わせて、本部役員を引き受けた人もいました。
ただ、PTA役員を経験した身としては、やはり学校の雰囲気をつかんだり、先輩ママたちから先生の評価を教えてもらったりと学ぶこともあって、引き受けたことに後悔はないです。

スタッフA:パパの参加率はどんな感じですか?

スタッフF:うちは1回は夫に役員をやってもらおうかと思っています。パパの参加も増えてきていると思いますね。本部役員と呼ばれる役職者には男性も多いですし、ますます変化していくのではないでしょうか。

スタッフO:たしかに。うちの学校のPTAも夫婦で分担OKになっています。これまで保育園・幼稚園の役員だけだったものが、学童や地域の子ども会など、学校PTA以外のお仕事も増えたりしますよね。夫婦でコミュニティごとに役員を分担するのもありかも。

「明日ラップの芯持ってきて!」はない?プリントは全部撮影!

スタッフA:子どもの成長や時代の流れで少しずつ楽にはなっているようで、希望が持てますね。「思っていたほど大変ではなかった」ということはありますか?

スタッフF:小学校の不親切さの象徴として、「明日ラップの芯を持ってきてください!」と急に言われて困る…というのがよくいわれると思います。でもうちの学校は早めに手紙で知らせてくれるので、困ったことがないです。それがすごく意外でした。

スタッフA:でも手紙をなくしたらダメなやつですね…

スタッフF:そうなんです。わが子の学校では、欠席連絡などにアプリを使い始めた、かなり先進的な公立小学校なのですが、まだプリントも多くて「これプリントだっけ?アプリだっけ?」とはなりますね(笑)。早く全部アプリになってほしい…。

スタッフO:図工に必要なものは、教科書に写真つきで「これ取っておいて」と書かれていることがあるのでチェックしておくといいですよね。
うちはプリントを持って帰ってきたら、すべて写真に撮って「エバーノート」というアプリに入れて管理しています。4月は1年間使う年間予定表など、あとで見直したいプリントが多いので要注意。困ったら、ママ友にLINEでプリントの内容を送ってもらうこともあります。

スタッフA:やっぱり「ママ友」って必要なのでしょうか?

スタッフF:先生に聞けば、たいていのことは答えていただけると思います。ただ、「今日遠足なのに雨が降っている…どうする?遠足の準備して行かせる?」など手軽に相談できたりするので、いたほうが心強かったりはしますよね。

スタッフO:そうそう、いたほうが安心。でも肝心なトラブルなどは、やっぱり先生に相談したほうが解決は早いです。うちの子は入学早々にお友だちに「いっしょに帰りたくない!」と言われて帰ってきたんですが、思い切って先生に相談したらすぐに対応してくれました。

スタッフA:そうなんですね。保育園や幼稚園と比べて、先生とのコミュニケーションが取りにくいと言いますが、意外と相談できたりもするんですね。

スタッフF:そうですね。その点、先生もお忙しそうではありますが「いつでも電話してください」と言ってくれるので、とくに1年生のうちはそれほど気構えなくてもいいと思います。

***

気になる小1の壁ですが、意外と時代の変化や子どもの成長、便利なツールを使うことで「どうにかなった」ということも多かったよう。

一方で、解決できないのが「子どもの意思を尊重したい」という想い。子どもの成長とともに、おやこのコミュニケーションをより密にとっていく必要があるのかもしれませんね。

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