4月から子どもが保育園や幼稚園に入園するというご家庭は多いのではないでしょうか。
登園するにあたって、自宅から少し距離がある場合などに重宝されているのが子ども乗せ自転車。
最近では電動アシスト付きのものが人気で、車での送り迎えが難しい都心を中心に多くの方に利用されています。
そんな子ども乗せ自転車ですが、これまでに事故で子どもがケガをするといった事例がいくつもあります。
実際にどんな事故が起きているのか、また、子ども乗せ自転車を使うときの注意点を知っておきましょう!
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東京消防庁が公開している緊急搬送データ(交通事故を除く)によると、2011年から2017年までに幼児を乗せた自転車事故によって搬送された幼児は1443人。
このうち972人(79.6%)は停車中の事故で、さらに9割以上が転倒による事故だったのだそうです。
転倒事故のシチュエーションを見てみると、保護者が自転車を注視したり支えたりできない状況での事故が半数以上を占めています。
「ちょっとコンビニに立ち寄って買い物してくるから待っててね」といったついやっていまいそうな寄り道や、保育園が別々になったきょうだいで、「お兄ちゃんを先に送ってくるからそのまま待っててね」と席に置きっぱなしにしたわずかな時間。考えてみれば停止した自転車に子どもを乗せたままにしてしまいそうなシチュエーションはそう珍しくはないはず。
そんなわずかな時間で悲劇が起こっているんです。
ヘルメットを取りに行く、わずか数秒であっても子どもから目を離す場合には必ず子どもを自転車から降ろしましょう。
もちろん停車中でなくとも、ただでさえ子どもの体重と自転車の重さを支えるのは大変。特に力が弱い女性などは支えきれずに少しバランスを崩せば転倒してしまう可能性もあります。
※参考:消費者安全法第23条第1項の規定に基づく事故等原因調査報告書—幼児同乗中の電動アシスト自転車の事故—
過去に事故が起きているとはいえ、子ども乗せ自転車はなかなか代替できない移動手段ですよね。普段使う上での事故の予防策や注意点をまとめました!
予防の前に最低限やっておきたいのが、事故を想定した事前準備!
もし自転車が転倒してしまったときに一番心配なのが子どもの頭部へのダメージ。場合によっては大ごとにもなりかねないため、ヘルメットは必ず被せるようにしましょう。
また、身を放り出してしまうことによりヘルメットが外れる場合があります。
すぐ降りるから…といって被せるだけにせず、シートベルト・あごひもの固定もしっかりとやっておきましょう。
子ども乗せ自転車には後ろ座席のほかに前座席もありますが、前座席は不安定になりやすいため、極力後ろ座席に乗せるようにしましょう。
これまでの事故の報告によると、前座席に座っている時のケガは後ろ座席に座っている時と比べて約6倍!
もし前座席に乗せる場合でも荷物は少なめに、傾斜や凹凸のない場所に止め、必ず目を離さないようにしましょう。
運転中の事故で特に注意したいのが、車道と歩道の段差。
うまく乗り越えられずにバランスを崩して転倒すれば車に轢かれる可能性も!
段差を乗り越えるときはできるだけ速度を落とし、段差に向けてできるだけ大きな角度で曲がるようにしましょう。
毎日乗るからこそ気をつけたいのが、ブレーキの点検です。
一人乗りの自転車と比べると、子どもが乗っている分重く、しかも電動アシスト付きの場合はさらに重量が増します。
重量が増すほどブレーキパッドが擦り切れやすくなり、ブレーキの効きが悪くなりやすいといえます。
乗る前の点検や定期点検は忘れずに行うようにしましょう。
これから子ども乗せ自転車を購入しようとしている方におすすめの選び方を解説します。
前述のとおり、前座席と後ろ座席では前座席の方がケガをする可能性が高くなります。
子どもが一人の場合、対象年齢になっていたら後ろ乗せタイプを選ぶようにしましょう。電動アシスト付きだとちょっとした坂道でもフラつかずに安定して走れますよ。
もし後から2人乗せにする場合は後付けの前座席をハンドルにひっかけて設置しましょう。
サドル周りに余裕のあるタイプを選んでおくと良いでしょう。
子どもを2人乗せることがわかっている場合、前乗せタイプに後ろ用の座席を後付けで設置しましょう。
最初から2人分の席がついているものもあるのでそちらでもいいですね。
なお、子ども2人を乗せる場合、前カゴがなくなる場合が多いため、荷物の載せ方には注意するようにしましょう。
***
子どもの送り迎えや帰り道の買い物など、ちょっと自転車から離れるシーンは多いものですが、その場合は必ず子供も一緒に下ろすようにしましょう。 もし子どもを乗せたままにした場合、一人で自転車を降りることはできず、自転車が倒れてしまったら受け身を取るのも難しいでしょう。実際に多くの転倒事故が起きていることを頭の片隅に置きつつ、保護者がしっかりと対策をした上で使うようにしましょう!
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