とりあえずの「がんばったねー」はNG!子どもがグッとくる親のほめ方次第で非認知能力はもっと伸びる!
GoTo トラベルやGoToイートなど、少しずつ世の中も動き出した感のあった2020年10月。 そんな10月に人気だった「おやこのくふう」の記事を紹介します。
変化の激しい、そして正解のないこれからの未来を生き抜いていくために必要な力として、いま注目されている「非認知能力」。 数値では量れない力、つまり自制心や忍耐力、意欲や向上心、協調性・社交性やコミュニケーション力といった点数にできない力を指しています。
そんな非認知能力を理解し、わが子の非認知能力を伸ばすための親の心がけ、働きかけについて指南する、岡山大学の中山芳一准教授の連載「非認知能力って?」どこよりもわかりやすく解説! の第5回の記事が10月の堂々1位となりました。9月の1位も同連載だったため、いかに保護者のみなさまが「非認知能力」に関心があるかがわかります。
非認知能力はほめて伸ばせるものではあるけれど、じつはもっとも大切なのはその「ほめ方」。
「ほめたいこと=ステキなこと&感謝したいこと(つまり、価値あること)」を大人と子どもがシェア(共有)すること。子どもに価値あることを教えてあげようとするのではなく、むしろ大人自身が「ステキ」「ありがとう」と思ったことなどをそのまま率直に表現する。
中山先生はそう語ります。
朝食をだらだら食べていたり、歯磨きをしなかったり、急に遊び始めたり…。園に行かなきゃいけないのに、のんびり、のろのろするわが子に毎朝イライラしている保護者の方は、日本全国いたるところにいるのではないでしょうか?
こどもコンサルタント原坂さんいわく、子どもが急がないのは「時間の感覚というものが備わっていないから」。さらに子どもは朝「いつも通り動いているから」。つまり、大人は「急がないと困る」ということを理解しており、「時間がないから急ぐ」ことができますが、子どもは「時間がない」ことがわからず、朝「急がないと困る」ということを知らないから「急がない」というわけなのです。
元来、子どもは困ることには敏感で、動き方を調整できるもの。つまり、子どもに急いでもらうには、「急がないと困る」ということを伝えることが一番!
急がないとちょっと困る経験をさせる、急いだらいいことが起こる経験をさせる、この2つの経験を子どもにどう積み重ねるか。そこが親の腕の見せどころなのです。
3位にランクインしたのは、スポーツ系習い事を始める前の親の心構え。子どもに何か運動をさせたいけれど、うちの子だいじょうぶ?うちの子何がむいてる?と悩んでいる保護者の方も多いかもしれませんね。
そもそも運動神経(運動能力)は生まれつきのものではなく、運動経験により培われていくものなので、早くから体の動かし方を身につけていくことは、どんな子どもにとってもとても良いこと。
と語るのはコナミスポーツの古賀照生さん。幼児期の運動によって身体の「コーディネーション能力」が育まれるといいます。
そのコーディネーション能力は、スポーツだけでなくコミュニケーション能力や学力向上にも関連しており、これから子どもが生きていくうえで欠かせない能力といわれているものなのです。
また、子どもの自信や心の成長を育てるためには、「ほめて伸ばしていく」ことが大切。スポーツ系習い事は、ほめるきっかけや達成感を感じる機会としてとらえてみるのもいいでしょう。
続いて4位にランクインしたのも子どもの運動について。少しずつ外で体を動かすのが気持ちのいい季節となったのも、みなさんの関心が高まった背景にあるのかもしれませんね。
3歳~6歳の幼児期は、いろいろな動きがどんどんできるようになる時期。その動きができることに「おもしろさ」を感じ、さらにいろいろな動作を重ねることで、動きがきれいに洗練されていく時期でもあります。
その時期に身に着けたいのは36パターンの基本動作。大きく3つに分けられます。
・体のバランスをとる9つの動き:平衡系運動 ・体を移動する9つの動き:移動系操作 ・用具を操作する動き・力試しの18の動き:操作系動作
ただし、1つ1つの動きを意識するというよりも、幼児は楽しんで夢中になって遊んでいるうちに多様な動きを総合的に経験できるようになるため「さまざまが遊びをすることが重要である」と文部科学省の「幼児期運動指針」には記されています。
さあ、秋の公園へおやこでさっそく出かけてみましょう!
5位にランクインしたのは9月に引き続き、おうちモンテッソーリ教育を、手軽なアイテムで実践している、まめねこさんのアイデア記事。
モンテッソーリ教育において、親指・人差し指・中指の3本は「体の外にある脳(突出した脳)」と呼ばれるほど重要視しています。そんな指の運動に、家事の要素を取り入れたのが、この「洗濯バサミのお仕事」。
100円ショップで売っている木製ピンチやフェルトなどで、子どもが夢中になること間違いなしのあそびアイテムをぜひ作ってみてくださいね。
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暑くなったり冷え込んだり。なかなか気温が安定しづらく、体調も崩しやすいこの頃。年末に向けてあわただしい毎日が続きますが、体にだけはきをつけて、楽しい親子時間をすごしてくださいね。