自転車の練習を始めるには、安全確保のための事前準備が必要不可欠です。
事前準備も含めて、効果的な練習方法について紹介していきます。
これから、練習を始めようと考えている方、練習を始めているけれどなかなか上達しない方は、ぜひ参考にしてください!
自転車を乗りこなすまで、練習には失敗がつきもの。
子どもは失敗を繰り返しながら上達していくものですが、大きなケガは避けなければいけません。
そのために、準備すべきものを紹介します。
はじめに、ヘルメットは必ず準備してください!
道路交通法により、「児童又は幼児を保護する責任のある者は、児童又は幼児が自転車を運転するときは、当該児童又は幼児に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。」と定められています。(引用:道路交通法 第63条の11 第3項)
転倒などによって頭を強く打った場合、場合によっては死亡事故に繋がります。
練習する場所が芝生などの柔らかい地面であったとしても、必ず着用するようにしてください。
また、ヘルメットは、SGマークなどの安全性を示すマークがついたものを選ぶようにしましょう。
低価格のものだと、耐久性の基準を満たしていない場合があり、危険です。
ヘルメットの他に、ひじやひざを守るサポーターがあると良いです。
また、靴選びにも注意が必要です。
紐靴は巻き込まれると危険なので、避けてください。練習を始める前に改めて、サイズや劣化部分などを確認しておきましょう。
失敗からたくさんのことを学んでいきますが、痛みが恐怖に変わると、挑戦することを躊躇してしまいます。
そうならないため、安全な環境を整えることが大切です。
子どもは新しいことに挑戦するとき、夢中になって取り組みます。
ですが、あまり長時間の練習を続けると、体力と集中力が低下していきます。
そうすると、転倒するリスクも高まるため、適度に休憩を挟むように声をかけましょう。
夏場はとくに熱中症にも注意し、こまめに水分補給をするように心がけてください。
効果的に練習をするには、一つずつステップを踏んで練習していくことが大切です。
いきなり自転車にまたがってこぐ練習をするのではなく、自転車本体に慣れるところから始めていきましょう!
では、効果的な練習の進め方について、解説していきます。
「友だちになる」と表現しましたが、まずは、自転車に慣れること!
自転車を押して動かすところから始めます。
重さや動き方を理解し、真っすぐに進めるようになるまで押して動かす練習をしましょう。
真っすぐに進めるようになれば、次はハンドルを切って曲がる練習に進んでいきます。
一見遠回りな練習方法に見えますが、今後の練習を進めていく上で必要なステップになります。
ブレーキのかけ方を知らないまま、実際に自転車に乗ることは危険です。
はじめは、STEP1と同様に自転車を押して進めながら、ブレーキを覚えましょう。
握ったり離したりを繰り返すうちに、仕組みを理解していきます。力加減なども、繰り返すうちに感覚がつかめるようになるでしょう。
ここまできたら、ついに自転車にまたがります!
ですが、ペダルには足を置かずに、地面を蹴って進む練習です。
はじめは、片足ずつでも問題ありません。慣れてきたら、両足で地面を蹴る練習をしましょう。
練習するうちに、次第にバランスがとれるようになってきます。
バランスがとれるようになれば、いよいよペダルをこぐ練習です!
大人が自転車の後ろを支えながら、ゆっくりとペダルをこいで前に進む練習をします。
どうしてもうまくいかない場合は、一度補助輪付きの自転車や三輪車などで、練習をすると感覚が掴みやすいです。
地面を蹴って進むことはあっても、ペダルをこぐという動作は今までにほとんど経験のないことです。
うまくいかない日が続いても大丈夫。
焦らずに練習すれば、ゴールが見えてきますよ!
自転車マスターまであと少しです!
バランスを保ったままこぐことができれば、あと必要なのはハンドル操作です。
おそらくここまでは、障害物のない広場や公園で練習をしているでしょう。
ですが、公道には障害物がたくさんあります。障害物を避けたり、場合によっては急に止まったり、スムーズに操作できないと大きな事故に繋がります。
操作をマスターするために、小さいコーンや目印を使ってさまざまなコースを作り、避けて走行したり、直前で止まったりする練習を繰り返しましょう。
乗れるようになってから、すぐに公道に出るのは大変危険です。
最後のステップをしっかりとこなしてから、公道に出るようにしてください。
練習をはじめるには、ゆるい下り坂になっている場所が望ましいです。
はじめは、バランスを保つことと、ペダルをこいでスピードを出すことを同時に行うことが難しいです。
先にバランス感覚を身に付けることが求められるので、下り坂で練習をすることで、スピードを確保しながらバランスの保ち方の練習ができます。
言うまでもないですが、あまりに急勾配だと危険なので、場所選びには注意してください。
次に、練習を進めるなかで、より早く習得するためのコツを紹介します。
ですが、自転車の上達スピードは、子どもによってさまざまです。
早く習得することを無理強いするのではなく、子どものやる気やペースに合わせて見守ってあげてください。
実際に正しい乗り方を見せることで、子どもは多くのことを学びます。
イメージが湧きやすくなり、その姿を真似するところから上達につながっていきます。
また、楽しく乗っている姿を見せることで「早く乗れるようになりたい!」という意欲を、さらに引き出せます。
はじめのうちは、転倒の不安から足元を見ながら運転することが多くなります。
ですが、足元を見ていると余計に転倒のリスクが高くなります。
目線が下を向いている場合は、前を見てこぐように繰り返し伝えましょう。
単に「前を見て!」と伝えるだけでなく、対象物を示してあげるとより効果的です。
大人が2人以上いるのであれば、ゴール地点に1人が立って待ち、「○○の方を見てこいでね!」とすると、前を向きやすいです。
正直、子どもにとってはこれが一番大切かもしれません。
「なんでできないの!」などと、ネガティブな言葉をかけ続けていると、子どもはどんどん自信を失っていきます。
はじめは、上手くいかなくて当たり前です。
成長していないように見えても、子どもは失敗の中からたくさんのことを学んでいます。練習を見守るときは、できたことに目を向け、たくさん褒めてあげましょう。
「自転車にのることが楽しい!」と感じることが、なにより大切です。
練習を始めてすぐは、上手くいかないことの方が多いかもしれません。子どもは、失敗を繰り返しながら、たくさんのことを学んでいきます。
大切なことは以下の4点です。
・安全に練習ができる環境を整えること
・段階的に練習を進めるように導くこと
・上達のスピードがゆっくりでも、焦らずに見守ってあげること
・とにかく褒めること!
親がつい熱くなって叱ってしまうと、子どもはやる気を失ってしまいます。
効果的な練習のポイントを抑えつつ、たくさん褒めてあげることが何より効果的です!
子どもの気持ちに寄り添いながら、一歩ずつ上達していく姿を見守ってあげてください。
ライター/監修:kana(保育士資格、幼稚園教諭第一種免許)
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