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ニューヨーカーに学ぶ!ポジティブ子育てキーワード

想っているけど声にはしていない言葉「あなたは特別な存在だよ」。子どもが自信をなくしているときこそ伝えてみませんか

想っているけど声にはしていない言葉「あなたは特別な存在だよ」。子どもが自信をなくしているときこそ伝えてみませんか
【子育て声かけフレーズ】NY在住ママに日本語の会話でも使える"英語ならではのポジティブな言葉"を教えてもらうこの連載。今回は子どもの自己肯定感につながる「You are special.」というフレーズについて。
目次

アメリカの子育てのシーンでは英語ならではの前向きな表現がたくさん!おやこの毎日に取り入れてみませんか?
今回は、子どもに"あなたはかけがえのない存在"と伝える言葉。

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こんにちは。ニューヨークで4歳の娘の子育てに奮闘中の駆け出しママ、三枝由里香です。

ニューヨークの学校の夏休みは2か月以上あるので、7月に引き続き、8月も子どもたちはサマーキャンプに参加したり、家族で旅行に出かけたり、夏を満喫しています。

気になるコロナウイルスの状況ですが、7月に1日200人前後まで減少した感染者数が徐々に増え始めています。重症者数、死者数は感染者数の増加に比例せず落ち着いているので、規制は行われず平常時に戻していくようですが、9月の半ばから新学期も始まるので今後が心配な状況です。

さて、今回はストレートに子どもの自己肯定感につながりそうなフレーズ「You are special.」を紹介します。このフレーズは文字通り「あなたは特別」と言うことを伝える表現で、恋人や家族に対してもよく使います。

「私にとってあなたは特別」と無条件の愛を伝える

子どもに対しては、二つの別のシチュエーションで使っているのをよく見かけます。

まずは「You are special to me.」(私にとってあなたは特別)という無条件の愛を伝えたいとき

例えば、第二子が生まれると、ママが下の子のお世話で忙しく、なかなか上の子の相手をしてあげられなくなってしまいますよね。 上の子は「ママはもう自分に関心がないのかな…」と不安に感じてしまうかもしれません。そして、下の子に嫉妬をしてしまったり、赤ちゃん返りをしてしまったり、トラブルにつながってしまうなんてことも…。

そんなときママは「You are still so special to me.」(あなたもこれまでと同じようにママにとって特別よ)ということをキチンと伝えてあげます。

ついつい励ましのつもりで「お兄ちゃん/お姉ちゃんだから、しっかりしようね」と言ってしまいがちですが、その前にまずは「ママにとってあなたもとっても特別なのよ」ということをしっかり伝えてあげることで、不安を解消して「自分も大切なんだ!」という自己肯定感を維持できそうですね。

他の誰とも違う!あなたは唯一無二の特別な存在

もう一つのシチュエーションは「人はみんな違うもので、あなたも他の誰とも違う特別な存在だよ」ということを伝えるとき

例えば、子どもが自信を無くしてしまったら「But you are still so special because you can do 〇〇.」(でも、あなたはやっぱりとっても特別だよ。だって、○○もできるしね)というように、その子の得意なことや好きなことを具体的にほめることで、自信をもたせてあげます。

また、学校では「I am special because worksheet」というワークシートを使って、自分やお友だちがどうして特別なのかというのを理解していくアクティビティをすることも。「I am special because I like sing a song.」「I am special because I can read.」というように、どんな小さなことでもいいので、自分の好きなこと、できること、持っているものなどを紹介するとても簡単なアクティビティです。

できることや、好きなことなどポジティブな面に注目して自己紹介をすることで、自己肯定感も高まりますし、自然な形で友だちに対する尊敬の念も生まれそうですね!

子どもの姿をよく見て、たくさんの「特別」を伝えたい

さあ、日本語でも子どもに「特別」なことを伝えてあげましょう!つい叱りすぎてしまったときや、下の子が生まれたときなど、子どもが不安に感じてしまうようなときに「でも、ママは○○ちゃんのことがとっても大切だよ/特別だと思ってるよ」と改めて伝えてあげると「自分は愛されてる」という自信につながりそうですね。

また、わが子が自信をなくしてしまったとき「でも、○○ちゃんは、歌も上手だし、サッカーも上手だし、すごいね/特別だね」と具体的にほめてあげると、根拠を元に自信を取り戻すことができそうですね!

「あなたの存在自体が特別」という無条件の愛を伝える「特別」と、具体的に良いところを見つけてほめてあげる「特別」、両方とも自己肯定感につながる大切な要素です。積極的に「特別」なことを伝える機会を見つけて声かけしてあげたいですね。

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執筆者

ライター 三枝 由里香

東京の企業でマーケティング業務に携わった後、新規事業立ち上げメンバーとして台湾に駐在。5年間の台湾生活を経て、2012年から2017年までニューヨークの出版社に勤務。現在は、台湾系アメリカ人の夫とともに、3歳の娘を日英中のトライリンガルにするべく、家では中国語、外では英語、ママとは日本語というトライリンガル子育て奮闘中。

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