小学校入学までに、数字の読み書き、字を書く練習は必要?元小学校教諭のホンネ

小学校入学までに、数字の読み書き、字を書く練習は必要?元小学校教諭のホンネ
元保育士・小学校教諭のモリハナせんせいです。 SNSやネットニュースなどで「小学校に入るまでには数字の読み書きをできるようにしましょう。」「ひらがなも書けるようにしておきましょう。」という内容を目にしたことがありますが、実際はどうなのでしょうか。必要でしょうか。それとも必要ないのでしょうか。 1年生を担任した経験を踏まえてお話します。
目次

自分の名前は読めるようにしよう

自分の名前が読めると、入学後はとても助かります。というのも自分のロッカーや机、靴箱や傘立てなどすべてに名前が貼られるからです。 幼稚園や保育園では名前の横にイラストやシールがあり、字が読めなくてもシールで覚えている場合もあったかと思いますが、小学校では名前だけです。 自分の名前は、読めるととても楽です。

文字はまだ正しく書けなくても大丈夫

入学してすぐの国語で「はじめてのなまえ」として、自分の名前を書きます。 このときは先生のお手本を見ながら書くのですが、それでも鏡文字になったり、枠からはみ出したりする子どもがたくさんいます。 ひらがなを習いながら、1年生の子どもたちは少しずつ正しい形を覚えていきます。

可愛らしいのは、3学期の最後に自分の書いた「はじめてのなまえ」を久しぶりに見たときの子どもたちの反応です。 「うわあ、へたやなあ!」「なにこれ~!」とみんな、自分の字をみて大笑い! 「みんな、上手になったねえ。もうすぐ新しい1年生が入ってくるんだものね」と言うと、どの子どももとても得意そうにしていましたよ。

数字は10ぐらいまで読めると、時計が読める

大きな桁の数字が読める必要は全くありません。 学習指導要領が変わり、1年生の算数で時計の簡単な読み方を勉強するようになりました。 学校では時計とチャイムで行動の切り替えをします。時計がまだ読めない1年生には「長い針が4になったら、次のお勉強がはじまるよ。」「長い針が6になったら休み時間だよ。」といったように話をします。 少しずつ少しずつ、読めるようになっていきます。

数字は、書けなくてもかまいません。それより大事なのは…

数字を書くには、見る→形を理解する→その数字をどう書けばよいか理解する→鉛筆を持つ→考えた通りに手を動かす→元の形と同じ形を書く、という一連の動作が必要です。 これは字でも同じですが文字よりも数字の方がカーブも多く、形をとりづらいので書きにくいです。 1年生の先生は「ここは、おやまだよ」「すべりだいみたいにすーっと書くよ。」「こことここはぴったんこにくっつくよ。」など、上手にコツを伝えながら教えます。

入学当時に数字を書けなくてもかまいません。 それよりも大事なのは数に興味を持つこと。「ブロックを5個積んだね。」「みかんを2つとって。」などと日常生活で会話に取り入れながら、数量の感覚を身に着けることです。 楽しんで、やってみてくださいね!

ライター/監修:モリハナせんせい(小学校教諭第一種免許状・小学校教諭第二種免許状、幼稚園教諭第二種免許状、保育士免許)

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執筆者

保育士資格 幼稚園教諭2種 小学校教諭1種2種 モリハナせんせい

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