今年も残り1か月を切りました。
春から幼稚園や保育園に子どもが入園する予定のママやパパは、そろそろ入園のための準備をしなければ…と思っているころかもしれませんね。
初めてママやパパと離れて、お友だちとの園生活に入るわが子。ついいろいろ心配してしまいますよね。入園のための準備は具体的にどんなことをすればよいのでしょうか。
「おやこのくふう」では2021年11月に現在2歳(プレ年少)から6歳(現小1)までの子どもをもつ女性にアンケートを実施。子どもが「幼稚園や保育園の入園にあたって不安なこと(不安だったこと)」を聞きました。その結果はこちら。
この結果を踏まえて、長年幼保一体型の施設で勤務し、0歳〜6歳の園児の保育に携わっていた元幼稚園教諭・保育教諭であり、現在はご自身が幼稚園ママであるとみぃさん(おやこのくふうメイト)に、今から入園までにしておくとよいことを教えてもらいました!
*園によって方針は異なります。この回答が全ての園に当てはまるわけではありません。
<調査概要>
調査テーマ:お子さまの入園に対する不安について
調査方法:インターネット調査
調査時期:2021年11月
調査対象:2歳〜6歳の子どもをもつ親
有効回答数:325名
入園を機に、大半の子が親から離れて過ごすという初めての経験をします。
事前に練習しておく必要はありませんが、ママやパパ(または普段養育している保護者)と短時間でも離れがたい、離れた経験がない、という場合は、入園前に園に報告や相談しておくといいかもしれません。
園としては、それを事前に知っていればそのつもりで受け入れられ、対応準備ができます。
親と離れることに慣れていなくて、泣き叫んでしまったりして、登園できなかったらどうしよう…と不安に思うかもしれません。
でも、それが「ママと離れたくない」「寂しい」「幼稚園は慣れてなくてなんだか怖い」などという理由なら、焦る必要はありません。
別れ際は泣いても、意外と登園してしまえば泣きやみ遊んでいるというケースも多いもの。泣き叫ぶわが子を置いていく切なさに親も泣けてきたり、わが子を引き離して連れていく先生を鬼のように思えたりすることもあるかもしれませんが(笑)、まずは園を信じて、わが子を信じて預けてみましょう。
どうしても慣れない場合は、先生と連携して対策を考えれば大丈夫です。親が付き添うなど慣らしていく方法を考えてくれる場合もあります。
入園まではおうちで親やきょうだいなど、狭い人間関係の中で過ごしてきた子が多いもの。
新しいお友だちとうまくやっていけるか、1人で勝手なことをせず集団で行動することができるの?と心配に思う親御さんもいるかもしれません。
集団生活の経験があるか無いかは、事前の資料(家庭生活調査票など)で園は確認済みですし、お友だちとの関わりも含めて、最初から上手に行動できることを前提にはしていませんので、全く心配いりません!
集団生活は、これから就学に向けて2年ないしは3年かけて、園で学んで身につけていくことなので、入園の時点でうまくできている必要はないんです!
極端な話、それができているなら幼稚園はいらないですよね。
たとえば同じ年少クラスであっても、生まれ月はそれぞれ。またトイレトレーニングの進み具合には個人差があります。入園の時点ですでにトイレが自立している子も、トレーニング中の子もいますよね。
トイレについては、園で「こうしてください」と事前に指示があるかもしれません。
でも、基本的には一人ひとりの成長に寄り添って関わっていくので、保護者と子どもに無理がないように家庭で進められるところまで進められればOKです。
トイレが1人でできることだけではなく、トイレに行きたいことを先生に伝えられること、漏らしてしまったときなどにすぐに助けを求められことがとても大切です。
ただし、園が"オムツ登園OK"としていても、子ども本人のプライドから登園拒否になってしまうというケースもなくはありません。
パンツの中にオムツを履くとか、オムツではなくパットを付けるとか、そういった個人的な対応が可能か確認しておいたり、他の園児に見られてからかわれたりすることがないよう、園の指導や配慮をお願いしておくといいかもしれません。
また、完全にオムツが外れてトイレでできるからと安心している親御さんも、できない子やその保護者の気持ちにも寄り添えるよう配慮をお願いしたいです。「オムツの子がいてもからかわない」などを話し合っておくことも大事です。
お弁当は冷めていて、家で食べるお皿にのったごはんとは違うので、お家で何度か、お弁当ごっこなどをするといいかもしれません。
おにぎり1つとっても、"どの程度の分量を食べられるのか"を知るきっかけになりますし(ご飯は握ると小さくなるので、おにぎりにするといつものご飯より多くなりがちです)、子どもがお弁当のふたを上手に取れるか?うまく食べられるか?どんな工夫をしたら自分で食べやすいか?などがわかります。
子ども自身も、冷たいご飯を食べることに慣れたり、家で食べたことがある見慣れているおかずが園でも食べられることで安心します。
しかし、お弁当練習はマストではありません。こちらも園は一人ひとりにあった対応をしてくれるはずなので、気になったことはどんどん先生と話し合うといいと思います!
制服があり、園で毎日の着替えがあるのなら、脱ぐくらいは1人でできるようにしておくといいですね。ボタンの留め外しもできたらなおよいですが、個人差がありますし、できなくても大丈夫です。
洋服を前後逆に着てしまったり、裏返しになった洋服を直せなかったりするのは当たり前として園は受け入れてくれますので、安心してください。
生活リズムは、園生活が始まったことを想定して、入園前に家族で整えておくことが大事です。基本ではありますが、とくに早寝早起きなどの習慣をつけておくようにしましょう。
また、挨拶はコミュニケーションの第一歩。園では最初は声が小さくても、上手にできなくてもいいので、家庭では入園前から挨拶を大切にするようにできるといいですね。
気をつけたいのは、たとえ挨拶が外で上手にできなくても叱らないこと!あくまで、大人がお手本になることが大事です。
入園後は保護者同士も「はじめまして」が多い環境です。子どもは、親が他の保護者と交流する姿や先生と挨拶を交わす姿をよく見ています。ママやパパが「子どもが気持ちのよい挨拶ができるように、まずは自分から!」という気持ちでいれば充分だと思います。
ここまでいくつか、入園前に備えておくといいことをお伝えしましたが、共通していえるのは「困ったときにSOSを出せる」ことが一番大切だということ。
たいていのことは、周りに助けを求めれば解決できますし、"具合が悪くなったときに誰にも言えず気づいてもらえない" "痛いところがあるのに先生に言えずに帰ってきた"など、もし取り返しのつかないことになっては大変です。
もちろん先生たちはよく見てくれていますが、子どもの心の中全てが見えるわけではないので、困ったときには、先生に"困っている"ということを言える、サインが出せるように話をしておくことが大切です。
難しく考えなくて大丈夫です。うまく言う必要はないので「困ったことがあったら先生に言えばすぐに助けてくれるんだよ」と安心できるように伝えてあげてください!
春に入園を迎えるまであと4か月ほど。それまでは子どもに「園は楽しいところだ」という期待感がもてる声かけをしてあげることが大切です。
例えば、入園を前にした子に「これできないと幼稚園に入れないよ(入れてもらえないよ)」とか「こんなことしてると幼稚園で先生に怒られるよ」などは絶対に言わないでください!
「幼稚園はこんなことをやったり、こんな楽しいことができるんだって!」「幼稚園に入ったらこんなこともできちゃうね〜!楽しみだね〜!」などと、折に触れ、日常の会話のなかに期待を持てる言葉を織り交ぜるといいかもしれません。
あくまで、プレッシャーにならない程度に!が大切です。
春からは楽しい園生活が待っています。親子でそれまでの日々を楽しみに無理なく準備していけるといいですね。
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